*IT投資の伸びが今後1年間に鈍化することを示唆するデータが相次いで発表された。転換点は、ネットワーク機器大手のシスコシステムズ(CSCO)が貿易戦争の悪影響が表れていると述べた今年8月だった可能性がある。モルガン・スタンレーのアナリスト、ジェームス・フォーセット氏は、シスコのような大手サプライヤーからのコメントの軟化で、他の企業は支出見通しを評価し直すことを迫られている可能性があると指摘。

*モルガン・スタンレーの第3四半期の最高情報責任者(CIO)調査によると、大手企業100社のCIOによるIT投資見通しは4四半期連続で弱含んでいる。さらに全体では、2019年のIT投資の伸びは前年の4.9%から鈍化して4.4%となり、2020年はさらに鈍化して3.4%となることが予想されている。

*投資が上向いている分野もある。その一つはクラウドだ。一方、大きなリスクがあるのは半導体セクターだ。iシェアーズPHLXセミコンダクターETF(SOXX)は年初来で38%上昇し、高値からの下げ幅は2%にとどまっている。

*経済環境がさえない中、差別化されたより優れた製品を提供する企業には依然として上値余地がある。そうした企業に該当するのは台湾積体電路製造(TSMC、ティッカーはTSM)であろう。

 

2019年10月21日号『バロンズ拾い読み』より
8. Enterprise Tech Is Becoming a Tough Sell IT投資の変調 【ハイテク】
さまざまなデータが裏付けるIT投資意欲の後退、鈍化傾向は2020年も継続する見通し