*最近の2回の株価下落局面(2018年第4四半期および今年5月)からトレンドを読み取ることは難しいが、安定して長い期間、増配を行ってきた企業が比較的よく持ちこたえた。

*S&P500配当貴族指数は25年以上連続で増配している銘柄を対象とする。配当貴族指数と同等のリターンを目指す上場投資信託(ETF)であるプロシェアーズS&P500配当貴族ETF(NOBL)の5月のリターンはマイナス5.5%でS&P500指数のマイナス6.35%を上回る。「配当貴族」銘柄のうち、製薬大手アボット・ラボラトリーズ(ABT)は4.31%下落、ファストフードチェーン大手マクドナルド(MCD)は0.35%上昇、飲料大手ペプシコ(PEP)はわずかに下落。

*中型株での比較ではパフォーマンスの差はさらに顕著に。連続15年以上の増配実績銘柄を対象とするS&P中型株400配当貴族指数の5月のリターンはマイナス5.68%で、S&P中型株400指数のマイナス8.1%と比べると2%ポイント以上良い結果。プロシェアーズ・ラッセル2000配当成長ETF(SMDV)は5月に4.22%下落。一方、ラッセル2000指数の下落はより大きいマイナス7.9%。

*プロシェアーズのグローバル投資ストラテジスト「健全なバランスシートを持つ企業は増配にも前向き。投資家は増配が意味するシグナルを見落としがちだ。企業にとって配当の削減は最後の選択肢だ。企業が配当を引き上げるということは、経営陣が事業の見通しに大きな自信を持っているというシグナルを市場に発信していることを意味する」

 

2019年6月10日号『バロンズ拾い読み』より
10. Preview 今週の予定 【経済関連スケジュール】
「配当貴族」は市場のボラティリティも軽やかにかわす