■ マイクロソフト
*売上高の成長が加速し、利益率が上昇している数少ない巨大企業の一つ。2016年と2017年の売上高成長率はわずか2%と9%。ところが今年は15%ととんでもない急成長。
*同社の営業利益率が2020年までに30%から35%に上昇すると予想。営業利益は430億ドル、手元資金は550億ドル、フリーキャッシュフローはクラウド事業のさまざまな投資を差し引いても約400億ドルになる。フリーキャッシュフローマージンは30%→驚くべきこと。
Q:成長のけん引役?
A:従来の「オフィス・スイート」製品だが、以前はセット販売。今やすべてがサブスクリプション型ソフトに。
Q:オフィスだけではないはず?
A:過去2四半期のアナリストの売上高予想を10億ドル以上も上回ることができたのは、成長の主な原動力であるクラウド事業のおかげ。同事業はアマゾン・ドット・コム(AMZN)に次ぐ第2位で、今や年率80%以上で成長。
*現在株価は100ドル前後。来年のフリーキャッシュフローのわずか約20倍、配当利回りは約2%。今年度の予想利益に基づく株価収益率(PER)は約25倍と高めだが、1990年代の終わりには40~50倍だった。同社にとってはインターネット1.0よりも3.0の方が有利な環境と言えるだろう。世界で最も伸びている市場の一つで内部成長が見込めるのは大きい。同社は向こう2年間に30%以上のリターンが見込める投資先のあらゆる特徴を備えている。
■ ローパー・テクノロジーズとプーマ
A:資本財メーカーのローパー・テクノロジーズ(ROP)は、インターネット3.0がさまざまな業種を活気付けてきたことをよく示している。経営陣は非常に優秀で、規律として現金投資収益率を重視している。同社が手掛ける複数のニッチ事業には潤沢なキャッシュフローがあり、ソフトウエア事業に似ている部分も多い。総売上高の約35%は医療用・科学用画像技術、約30%は無線周波数技術、約20%は工業技術で占められ、残りはエネルギーシステム、検査、石油パイプラインと発電システムの管理となっている。