*上場投資信託(ETF)の投資家は、ポートフォリオの銘柄とそれぞれの金額(ウエート)を正確に把握することができるという透明性を好んでいる。一方、アクティブ運用のファンドマネジャーの多くは、運用アイデアを競合相手に盗まれないよう、ファンド内容を開示したがらない。

*このため、今年4月に米証券取引委員会(SEC)が資産運用会社プレシディアン・インベストメンツの透明性のないETFの仕組みを初めて承認した際は大きな騒ぎとなった。アメリカン・センチュリー、ブラックロック(BLK)、キャピタル・グループ、JPモルガン・チェース(JPM)、レッグ・メイソン(LM)などの大手運用会社は、将来のETFの立ち上げに向けて既にこの仕組みのライセンスを取得している。フィデリティとT.ロウ・プライス(TROW)は、不透明なアクティブETFについて独自のSEC申請を行っている。

*金融テクノロジー企業であるブルートラクターグループは「シールドアルファ」と呼ばれる独自のアクティブ運用ETFの仕組みについてSECの認可を求めている。半透明と呼ぶべき仕組みで、シールドアルファ採用のETFは、保有銘柄は日次で開示するが、正確な金額(ウエート)は開示せず、一定の制限は付けるがコンピューターアルゴリズムを使って無作為にポートフォリオ資産の配分比率を変える。ファンドマネジャーは株式や債券のポジションの調整を投資家に知られることなく行えるので、競合他社の「フロントランニング」(競合他社が先回りしてETFの証券を売買すること)の可能性を減らすことができる。ポートフォリオの確定価格は各取引日の終わりに一つしか提供されないため、解析されにくい。

 

2019年7月15日号『バロンズ拾い読み』より
6. New Structure for Active ETFs アクティブETFの新たな仕組み 【上場投資信託】
ファンドマネジャー、投資家、規制当局の要求を満たす「シールドアルファ」