*債券相場の世界的な上昇により、米国債などの利回りは過去最低付近まで低下した。利回りがマイナスの債券は世界で15兆ドルに上る。低利回りの世界で、投資家はどこにインカムを求めるべきか。多くは不動産投資信託(REIT)、公益、通信会社、マスターリミテッドパートナーシップ(MLP)、銀行などの株式を選好。これらのセクターは3~8%の利回りをもたらす。
*しかし、低利回りにもかかわらず、債券は個人投資家の間で非常に人気がある。ポートフォリオの一定割合を債券として保有したい投資家が多いためだ。長短利回りスプレッドが小幅であることを踏まえ、米国課税ファンド、上場投資信託(ETF)、満期1~3年で利回りが2~3%の債券を検討すべきだろう。より大きなリスクを取れるならば、ジャンク債ファンドで5~6%、レバレッジド・クローズドエンド・ファンドで7%超の利回りを得られる。石油・ガス会社のサウスウエスタン・エナジー(SWN)やダイヤモンド・オフショア・ドリリング(DO)などの社債利回りは10%以上。
*別の大きなトレンドとして、債券ETFの急成長が挙げられる。2010年以降、債券ETFの資産額は1360億ドルから年19%のペースで増加している。最上位の債券ETFのほとんどは、経費率が0.1%を下回る。投資先債券の低利回りを踏まえると、非常に重要。
*著名投資家のウォーレン・バフェット氏は、バークシャー・ハサウェイ(BRK.B)の手元資金として米財務省短期証券(Tビル)で保有することを好む。模倣したい投資家は、米財務省のウェブサイトから直接Tビルを購入するか、またはiシェアーズ米国短期国債ETF(SHV)を保有すればよい。
2019年10月14日号『バロンズ拾い読み』より
1. Here’s How to Maximize Your Income インカムを最大化する方法【債券投資】
低利回りの世界で投資家はどの債券に投資すべきか