*10年物米国債利回りは14日に1.47%と、2016年以来の最低水準を付けた。一方、30年債の利回りは史上初めて2%を下回った。10年債の利回りは2年債を一時的に下回った。このイールドカーブの逆転は歴史的に、景気後退に6~18カ月程度先立って見られる現象である。

*イールドカーブの逆転から実際の景気後退までの間に市場が上昇する傾向はあるものの、イールドカーブが逆転するとすぐに、なぜそれがこれまでのように機能しないのかをめぐる主張が飛び交い始めた。イエレン前FRB議長までもが、景気後退を示す指標であるイールドカーブの逆転が今回は間違っている可能性があると発言。

*イールドカーブほど信頼されてきた指標がもはや信頼できないのであれば、市場は真の未知の領域に入っているのかもしれない。恐らく、株式市場が債券市場のあらゆる変動に反応しているように見える一つの理由だ。7月末時点では、S&P500指数と上場投資信託(ETF)のiシェアーズ米国国債20年超(TLT)の相関関係はほぼ存在しなかった。その2週間後には、二つの相関関係はマイナス65%となっている。投資家が債券購入(および利回りの低下)時には株を売っているということだが、債券市場のあらゆる動きに反応するのは、正しい投資のやり方ではない。

 

2019年8月19日号『バロンズ拾い読み』より
3. The Trader 債券市場に振り回される株式市場【米国株式市場】
イールドカーブ逆転が示す不確実性