■ バロンズ・ラウンドテーブル
*1月7日開催された毎年恒例の世界トップクラスの投資家10人によるラウンドテーブル。

■ ウィリアム・プリースト氏発言要旨(所属:エポック・インベストメント・パートナーズのCEO兼共同CIO)
*財政赤字・債務
学生ローンは今や1兆5000億ドル、その20%が既に債務不履行の状態。2023年までに約40%が債務不履行に。学生ローンを含む消費者の債務は、住宅や自動車の購入に影響。

*GDP
名目で3.5%、実質で1.5%成長と予想。

*金融政策
問題点:QT。2011年に終了すべきだった。2012年以降の株価上昇はPERの上昇によるもの。QTはバリュエーションに逆の効果をもたらす。

*相場想定
株式市場のボラティリティは引き続き高止まりし、年末には現在を下回る可能性が高いと予想している。

*その他
問題点:「貿易戦争」。貿易戦争に勝者はいない。製造業の利益率は1989年比で2倍になっており、その理由は中国と西側社会の賃金格差、洗練された世界的なサプライチェーン、減税、金利低下の四つだ。2020年には税金以外が悪影響に転じるだろう。貿易に関税が掛けられれば世界の経済成長率は減速する。

世界のリベラルな秩序が崩壊。この秩序は、米国と「欧州合衆国」によって長年にわたって維持。テクノロジーの普及によって中流階級の職が大量に失われ、ポピュリズム(大衆迎合主義)が台頭している。生活水準が向上すれば民主主義は栄える。しかし同時に、社会規範や、人々をつなぎとめている価値観が脅かされ、その恐怖がソーシャルメディアで増幅されれば、深刻な反動が生じる。こうした動きは、フランスや、欧州連合(EU)離脱を控える英国で表面化している。

 

(ウィリアム・プリースト)

 

2019年1月14日号『バロンズ拾い読み』より
1. Barron’s 2019 Investment Roundtable 全般の見通し 【ラウンドテーブル】
投資のプロによる2019年市場見通し