*ウーバー・テクノロジーズの新規株式公開(IPO)が今週実施される予定。強気派は、次のアマゾン・ドット・コム(AMZN)になると期待している。しかしウーバーはどちらかと言えば、アマゾンよりも同業のリフト(LYFT)に似ているように見える。リフトの株価は、3月のIPO時の公開価格72ドルから約15%下落(金曜終値は62.51ドル)。2億700万株を1株当たり44~50ドルで売り出す予定で、100億ドル規模のIPOとなる。

*幾つかの理由から、投資家はウーバーのIPOを避けて通った方が良さそう。増収率が鈍化、黒字化はしばらくありそうにない。法律や規制面でのリスクも大きい。

*ウーバーの財務諸表は非常に理解し難い。赤字は減る兆しが全くない。第1四半期の赤字は約10億ドルで、前年同期の2倍になった。金融会社D.A.ダビッドソンのアナリスト、トム・ホワイト氏は、今後も改善の見込みはほとんどなく、今年の赤字は37億ドル、2020年は35億ドルと予想している。同氏の投資判断はニュートラルで、目標株価は53ドル。

*ウーバーが直面する最大のリスクは自動運転車の台頭で、2020年代半ばから配車サービスを脅かしかねない。グーグルの親会社アルファベット(GOOGL)傘下で自動運転車開発を行うウェイモは、資金力があり、技術的にも先を行く競合として浮上してくる可能性。ウーバーにも自動運転車技術開発事業があり、先月日本のソフトバンク・ビジョン・ファンド、トヨタ自動車(7203)デンソー(6902)による出資で資金も確保したが、ウェイモは8万台のロボットタクシーを受注。数都市でのロボットタクシーの成功だけでもウーバーの投資家を動揺させるには十分かもしれない。

 

2019年5月6日号『バロンズ拾い読み』より
2. Don’t Let the Uber IPO Take You for a Ride ウーバーに乗せられるな【IPO】
今週IPOのウーバーの行く手を自動運転車が阻む