*ゴールドマン・サックス(GS)が3月18日にスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)のインベストメント・アドバイザリー・サービシズ部門(SPIAS)の買収を発表し、上場投信信託(ETF)事業を強化しつつある。SPIASはファイナンシャル・アドバイザーの間で急速に利用が広がるモデル・ポートフォリオ(ETFやミューチュアルファンドのパッケージ)を作成。

*ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントの運用資産残高は現在1兆5000億ドルで、これにSPIASが運用する330億ドルの資産が加わることに。現在業界全体で3600億ドルがモデル・ポートフォリオと連動。

*現在、ゴールドマン・サックスのETF事業の規模は業界17位、JPモルガン・チェース(JPM)チャールズ・シュワブ(SCHW)などETFへの参入が比較的遅いライバルよりも下位。

*10年以上前にS&Pがモデル・ポートフォリオ事業を立ち上げた際には、独自にETFを設定せずにゴールドマン・サックスなど他社のETFを組み入れた。ゴールドマン・サックスはSPIASのこの手法を維持して他社のETFをポートフォリオに組み入れる予定。その一方、自社のETFを組み入れた独自のモデル・ポートフォリオも立ち上げることになっている。

*同社責任者はゴールドマン・サックス独自のモデル・ポートフォリオについては、手数料を無料で提供できるだろうと述べる。一方、SPIASがポートフォリオ・モデルに課している0.15%の手数料は維持する予定。

*既存のETFは業界全体で2200本あり、注目を集めることは容易ではない。だがゴールドマン・サックスにとって、SPIASの買収が競合他社に追い付く一助となることは間違いない。規制や業界の変化に伴い、ポートフォリオ・マネジメント業務の外部委託が進むため、モデル・ポートフォリオが関わる市場は成長するとみられている。モデル・ポートフォリオがさらに広まれば、保有ファンドや経費で差別化が容易になるはず。ゴールドマン・サックスによる2層のモデル・ポートフォリオ事業で見極められるだろう。

 

2019年3月25日号『バロンズ拾い読み』より
6. Goldman Sachs Made a New Bet on ETFs ゴールドマン・サックス 【上場投資信託】
ゴールドマン・サックスがETF事業を強化