ドイツ銀行(DB)は7月7日に「抜本的な変革」として株式売買業務からの撤退を表明した。債券取引や投資銀行業務からは撤退しないものの、特に、エバーコア(EVR)ジェフリーズ・フィナンシャル・グループ(JEF)およびパイパー・ジャフレー(PJC)のような小規模の競合他社にとっては良いニュースだろう。

*ドイツ銀行の米国における資本市場業務(株式売買、投資銀行業務、債券売買)の取引額は合計で約100億ドルであり、市場全体の6%に相当。ただし、JPモルガン・チェース(JPM)ゴールドマン・サックス・グループ(GS)モルガン・スタンレー(MS)バンクオブアメリカ(BAC)およびシティグループ(C)の大手5社の合計は約1兆ドルであり、これら5社の市場でのシェアに影響することはないと思われる。

*一方、エバーコア、ジェフリーズ、パイパー・ジャフレーに加えて、PJTパートナーズ(PJT)ラザード(LAZ)の場合、5社合わせても取引額は約130億ドルであるため、各社にとってドイツ銀行のビジネスを奪うことは大きな意味。

*ドイツ銀行のニュースを受けてアナリストは、上記5社の中の3社の2020年の利益予想を平均で約3%引き上げた。5社全体の2020年予想PERの平均は11倍で、過去の平均に対して16%割安な水準。大手5社の2019年予想PERは9倍、過去の平均に対して約10%割安な水準。

 

2019年7月15日号『バロンズ拾い読み』より
4. The Trader 利下げ期待が続いて史上最高値を更新 【米国株式市場】
本格化する業績発表が高値を支えることになりそう