*銀行大手の株価が下落しているがこれは過剰反応。
*第3四半期の米国国内総生産(GDP)成長率は3.5%で、経済は依然として好調。また自己資本比率と利益から見て、銀行はかつてないほど健全な状態。
*バンク・オブ・アメリカ、シティグループ(C)、JPモルガン・チェース(JPM)、ゴールドマン・サックス(GS)、モルガン・スタンレー(MS)、ウェルズ・ファーゴ(WFC)の米国大手6行の2018年予想株価収益率(PER)は8~11倍と、S&P500指数の17倍を下回っている。
*バンク・オブ・アメリカ:今月に入って株価が10%ほど下落して約27ドルは、競合と比べて良い業績見通しと業界内の立ち位置を有している。また、2010年に最高経営責任者(CEO)に就任したブライアン・モイニハン氏は、「責任ある成長」を掲げてそれを達成してきた、極めて優秀な経営者だ。同行の2018年予想PERは約10倍、配当利回りは2.3%となっている。
*ウェルズ・ファーゴのアナリスト、マイク・メーヨ氏は、バンク・オブ・アメリカの評価をアウトパフォーム、目標株価を37ドル(直近26.59㌦)。銀行業界における不良債権水準の低さを指摘。同行の第3四半期の不良債権額は、前年同期比21%減の54億ドル。メーヨ氏は、同行の利益が2022年までに6割近く増加し、1株当たり利益(EPS)は今年の予想2.55ドルから約4ドルに達すると予想。
*ちなみにバンク・オブ・アメリカの第3四半期EPSは43%増の66セント、税引前当期純利益は18%増の90億ドル。同行は今年予想されている純利益のほぼ全額にあたる260億ドルを、自社株買いと配当によって還元する予定。
2018年10月29日号『バロンズ拾い読み』より
3. Bank of America’s Conservative Approach手堅いスタンス 【バンク・オブ・アメリカ】
バンク・オブ・アメリカの保守的な姿勢が株価にとって好材料の理由