*単一でなく複数のファクター(個別銘柄の株価の動きを説明する手段)に基づいて組成される上場投資信託(ETF)がマルチファクターETF。ファンダメンタルズ的ファクター(バリューやグロースなど)と株価モメンタムやボラティリティのようなテクニカル・ファクターを組み合わせている。

*各ファクターのパフォーマンスにはサイクルがあり、それぞれ数週間、数カ月、数年の可能性がある。複数のファクターを一つのETFに盛り込むことで、出遅れたファクターがあっても、別のファクターがアウトパフォームする可能性。一方で、保有するファクターの数が多過ぎると、ともすればリターンが低下し、コストの高いインデックスファンドなる。

*純資産が48億ドルでトップのゴールドマン・サックス・アクティブベータ米国大型株ETF(GSLC)は、モメンタム、クオリティ、低ボラティリティ、バリューでスコアの良い株式に連動する四つのサブインデックスで構成されている。経費率が0.09%と低い。運用開始以来の年率リターンは13.5%と、S&P500指数の14.6%を下回った。

*アンダーパフォームしている銘柄を避け、市場を主導する銘柄を重視する目的で、戦略的に複数のファクターの入れ替えを行う動的なアプローチも。最近設定されたブラックロック・米国株ファクター・ローテーションETF(DYNF)は、市場における相対力、割安か割高か、景気循環などの変数に基づいてファクターの比重を調整、経費率は0.3%。

*その他のマルチファクターETFはSPDR MSCI USAストラテジックファクターズ(QUS)JPモルガン・ダイバーシファイド・リターン・インターナショナル・エクイティ(JPIN)ジョン・ハンコック・マルチファクター・中型株(JHMM)Xトラッカーズ・ラッセル1000 US QARP(QARP)などが。常に良好なパフォーマンスを上げるとは予想していないが、リスク管理が良好な点、一つの材料に集中し過ぎることなく、少数のファクターを重視している点を好感。

 

2019年4月29日号『バロンズ拾い読み』より
8. How to Spot the Best Multifactor Stock ETFs マルチファクターETF 【ETF】
ハイテク株1強市場に多様性をもたらす