Q:今後の見通しは?
A:フェイスブック(FB)アマゾン・ドット・コム(AMZN)アップル(AAPL)、動画配信サービス大手のネットフリックス(NFLX)、グーグルの親会社であるアルファベット(GOOGL)を指すFAANGから、MANGへ移行する時だ。MANGは、タイヤメーカーのミシュラン(ML.フランス)、バイオ医薬品会社のギリアド・サイエンシズ(GILD)という1月のラウンドテーブルで取り上げた2社に、オランダの食品小売り大手アホールド・デレーズ(ADRNY)と通信機器メーカーのノキア(NOK)を加えたもので、私が命名した。私は逆張り派だが、本源的価値に対する投資家でもあり、MANG銘柄のPERは10~12倍で、配当利回りは4~5%だ。

ノキアは、通信機器をリードする企業として、貿易戦争の恩恵を受ける可能性がある。また、中国のファーウェイ(華為技術)を西側から追い出そうとするトランプ政権の動きによる同社の損失は、ノキアにとってプラス。予想PERは12倍で、配当利回りは4.5%。5Gネットワークの整備で恩恵を受けるだろう。

個人投資家はディフェンシブ投資のために生活必需品と公益にシフトしつつあるが、それらのセクターには投資が集中して割高なため間違い。一方でミシュランは一般消費財銘柄とみなされているが、タイヤは生活必需品。それにもかかわらず、景気敏感銘柄としてのバリュエーションになっている。

ギリアド・サイエンシズもいわば生活必需品銘柄だが、別の評価となっている。PERは10倍で配当利回りは3.7%だ。逆張りの機会だ。

 

2019年7月15日号『バロンズ拾い読み』より
1. Where to Find Value Now ミッドイヤー・ラウンドテーブル【今後の市場見通し】
9人の投資プロフェッショナルによる今後の見通し