■ 政府予算や製薬会社からのキャッシュフローが見込まれる
*遺伝子解析などの技術が新たな市場を開拓、科学研究用の機器や消耗品を製造するライフサイエンス企業の繁栄期が到来。民間セクターと、政府が資金援助する研究によって、資金調達サイクルが過去数年で最高の状態。ライフサイエンス機器メーカー5社を選別。

イルミナ(ILMN):ゲノムシーケンス技術のリーダー
「全ゲノムシーケンス」市場で75%以上のシェアを有する。全ゲノムシーケンスは、各人に固有のDNA配列を調べ、病気に関連した遺伝子変異の解析を可能にする。モーニングスターのアナリストによれば、遺伝物質の配列決定の90%以上はイルミナの機器によって実施されている可能性が高い。アルツハイマー病から遺伝性疾患まで、あらゆる疾患の遺伝子治療や研究の基礎となる技術。

予想PERは48倍と依然として割高で、ライフサイエンス機器業界の平均の約2倍だが着実な前進を評価。

サーモ・フィッシャー・サイエンティフィック(TMO):研究機器から消耗品まであらゆる製品を販売。売上高は過去5年間で年平均11%ほど伸びており、2018年には241億ドルに達したとみられる。PERは20倍と業界平均を下回る。成長は加速する公算が大きく、株価は引き続き上昇する可能性がある。目標株価を250ドル。

アジレント・テクノロジーズ(A):売上高の約半分がライフサイエンス機器と診断用機器、残りが食品安全、化学、エネルギー業界向けの機器・サービス。2019年には、質量分析・ガスクロマトグラフィー装置、遺伝子治療用のオリゴ核酸、環境・食品安全検査用製品の売上高が増加し、成長が加速する見込み。同社CEOによれば、年間売上高の約3分の1を占めるラボ(研究室)の維持管理サービスが収益源として成長しており、増収率は年8~9%と社内で最も高い。

ダナハー(DHR):売上高の3分の1がライフサイエンス事業、それ以外は診断用機器、環境・化学向け製品など。PERは22倍と市場平均を大きく上回る。買収によって今後3年間のEPSは9~25%押し上げられる可能性。売上高が5%増加し、PERが24倍に上昇するとの想定に基づき、今後12カ月で株価は125ドル。

バイオテクネ(TECH):タンパク質解析用の試薬や機器など、利益率が高くニッチな事業を手掛ける。安定的に成長が見込まれる事業で、幹細胞や免疫療法などのがん研究の進歩による恩恵を受ける。2019年予想PERは33倍とライフサイエンス機器メーカーの中でも特に割高な部類。2019年のコンセンサス予想売上高は約11%増の7億5300万ドル、予想EPSは約8%増の4.91ドル。

 

2019年1月21日号『バロンズ拾い読み』より
3. Five Ways to Profit from the Boom in Life Science 有望セクター【ライフサイエンス】
ライフサイエンス業界で有望な5銘柄を選別