*先週の株式市場では下落継続の理由となりそうな材料が幾つも見られたが、2019年に入ってから最悪だった前週の流れを断ち切って回復した。週初にはエチオピアでボーイング737MAX8型機の墜落事故、末には中国との貿易交渉の状況についてトランプ大統領から曖昧なコメント。経済指標の発表はそこそこの数値が少し発表されただけ。

*ファンダメンタルズ面で市場を動かす理由が見つからないのでチャート上のテクニカル面から見ると、相場の後押しとなる理由があった。S&P500指数が3月1日に付けた直近高値の2803.69をしっかりと上回り、昨年10月9日以来の高値を付けた点は強気材料。

*懸念がないわけではなく、米中貿易交渉が合意に至らなければ市場が崩れる可能性は高く、市場予想を下回る経済指標や企業業績の発表がファンダメンタルズ面からの売りの理由となる可能性も。

*ドイツ銀行でチーフ・インターナショナル・エコノミストを務めるトーステン・スロク氏は、多くの経済指標が市場の予想を下回っているものの、景気の再加速を示すごく初期の兆候を見つけている。例えば、コンテナ出荷量を示す指標で毎週発表されるハーパー・シッピング指数は1月末に底入れした後、上昇基調が続いている。ブルームバーグ・ベースメタル・スポット価格指数は今年6.8%上昇し、バルチック・ドライ指数の上昇も始まっている。

*「芽吹きが現れている。つまり経済全般と企業業績の下支えが見られるようになりそうだ」

 

2019年3月18日号『バロンズ拾い読み』より
9. The Trader 下落した翌週にすぐ切り返す【米国株式市場】
ファンダメンタルズ面の追い風がない中での上昇の意味