*世界最大の資産運用会社ブラックロック(BLK)の株式アクティブ運用部門の責任者のマーク・ワイズマン氏、ラリー・フィンク最高経営者(CEO)の後継者とのうわさも。妻のマーシャ・モファット氏はブラックロックのカナダ事業のCEO。

本誌:夫婦そろってブラックロックに勤務しているが、奥さんは就職を手助けしたか?長期投資を重視しているが、投資家と証券発行会社との関係は結婚に似ているか?
ワイズマン氏:妻が仕事をくれたわけではないが、有益な情報をもたらしてくれた。結婚は永遠に続くという前提だが、現在では投資家と発行体の関係は一夜限りの関係のようだ。本当はそれ以上の関係であるべきで、投資家はオーナーのように振る舞うべきだ。そもそも投資家とはトレーダーとは違う。

Q:以前にカナダ年金投資委員会(CPPIB)を積極的なアクティブ運用の方向に変革したが、アクティブ投資は死んだのでは?
A:とんでもない。まず、パッシブ投資などというものはそもそも存在しないと思う。インデックスを買う、あるいはどのインデックスを買うかといった選択はアクティブな意思決定だ。結局、投資のアプローチの差で、インデックスを中心としたアプローチをとるか、アルファ創出を狙うかの違いだ。

Q:アクティブ投資の正しいアプローチと間違ったアプローチ?
A:。テクノロジーの応用。古いやり方はもはや効率的でもなく競争力もない。デイトレーディングではなく保有期間は月単位。われわれは、リサーチレポートの研究やコンファレンスへの出席、会社の経営陣との面会もやり尽くしたファンダメンタルズ的アプローチのマネジャーに、ビッグデータと分析を提供。2017年3月に発表した、いわゆる「プロジェクト・モナーク」でパフォーマンスは非常に良い。

Q:長期志向になるにはどのように行動を変えればよいのか?
A:企業は信じられないくらい短期的な意思決定をする。事業への再投資ではなく自社株買いをしたり、アクティビスト(物言う株主)への対応であったり、基本的に次の四半期のための意思決定をする。貯蓄する側は次の四半世紀を考えているというのに。システム全体が次の25年を考えるべきだ。

Q:修正する方法は?
A:資金を固定する構造の方が良い結果が出る。「明日の朝に資金を引き揚げる」ことができるよりは、資金が3年間固定され、解約は1年前の事前申告とすれば、マネジャーはより良い仕事が可能になる。例えば、短期的な運用手数料よりも長期的なパフォーマンスへの報酬制にすれば目的にかなう。

 

2019年7月8日号『バロンズ拾い読み』より
5. Retirement Crisis and Climate Change 年金危機と気候変動の共通点【インタビュー】
世界最大の資産運用会社ブラックロックの資産運用マネジャーとのインタビュー