*米中対立は関税にとどまらず、むしろ世界の二大経済大国の間の長期的な対立となり、数十年もの長きにわたりビジネスとサプライチェーンを支えてきた世界秩序を変容させる恐れがある。中国市場を専門とする投資家は米中対立の長期化に身構え、対立にかかわらず、あるいは対立のおかげで成長できるような企業を探している。

*注目分野は内需関連。アバディーン・チャイナA株エクイティ・ファンド(GOPAX)のマネジャーであるニック・ヨー氏は消費者関連として、酒類、ヘルスケアの他、免税店チェーンであるチャイナ・インターナショナル・トラベル・サービス(中国国旅、601888.上海)などの旅行関連会社に注目。また、中国は米国に次いで世界第2位の医薬品市場であり、高齢化と所得の上昇を背景により医薬品需要が高まるにつれ、力強い成長が見込まれる。

*もう一つの注目分野は中国の国内A株市場。貿易問題にもかかわらず、中国国内で取引される株式で構成されるCSI300指数は今年に入り29%上昇。MSCIは自社指数における中国A株のウエートを段階的に引き上げると発表。ファンドマネジャーはまた、米国のテクノロジーから中国が独り立ちを図る中で利益を享受できる企業を探している。ソフトウエア開発会社チャイナソフト・インターナショナル(中軟国際、354.香港)、エンタープライズリソースプランニング(ERP)パッケージのベンダーであるヨンヨウ・ネットワーク・テクノロジー(用友軟件、600588.上海)、サイバーセキュリティソフトウエア企業ビーナステック・グループ(北京啓明星辰信息技術、002439.深セン)セミコンダクター・マニュファクチャリング・インターナショナル(中芯国際、981.香港)のような半導体メーカーなど。

*中国のインターネット関連株は多くのファンドマネジャーにとって、現在も最大の投資銘柄。テンセント・ホールディングス(騰訊控股、0700.香港)アリババ・グループ・ホールディング(阿里巴巴集団、BABA)は米国の投資家の多くが保有している。中国に対する懸念で貿易紛争やテクノロジー問題からあまり影響を受けない事業内容であるにもかかわらず、株価が下落したが、その成長を信じる投資家にとっては良い買い場となった。

 

2019年7月8日号『バロンズ拾い読み』より
4. How Fund Managers Are Investing in China 米中対立の長期化に身構える【中国株】
ファンドマネジャーによる中国株投資の最近の動向