■ NYダウは1000ドルを超える乱高下
*先週NYダウは前週末比で2.7%高の2万3062ドル40セント、S&P500指数は2.9%高の2485.74。ナスダック総合指数は4%上昇して6584.52、小型株のラッセル2000指数は3.5%高の1337.92。
*依然として12月としては1931年以降で最も悪いパフォーマンス。
*この乱高下の理由は、流動性の欠如。12月の終わりは通常であれば商いが少なく静かに終わるもの、何らかの理由で投資家が売買しなければならない場合、通常より買い手や売り手が少ない状況に直面することになる。

■ プログラム売買とファンダメンタルズ
*実際に投資家は売りや買いの必要性に直面:ヘッジファンドやミューチュアルファンドは解約対応や追加証拠金の差し入れを迫られる投資家続出、年金基金は株式のウエート変更。この間に、アルゴリズムに従った売買が市場の上下動を加速させる方向で行われた。タイグレス・フィナンシャル・パートナーズの最高投資責任者(CIO)であるアイバン・ファインセス氏は「必要に迫られた売り注文が多く見られたほか、プログラム売買による買いや売りが多かった」と指摘する。
*市場の流動性の問題は、大き過ぎてつぶせない銀行に対して課したリスク上限の規則によって悪化した可能性がある。というのは、グローバルなシステム上重要な銀行(G-SIB)は、来年中に必要な資本上乗せ額がどの程度かを判断するために、規制当局に12月31日現在のバランスシートの状態を示す必要がある。上乗せ額は、規模や複雑さなどを考慮したスコアに基づいており、高リスクのカテゴリーほど上乗せ額が大きくなる仕組み。銀行は間違いを犯したくないため、12月末に向けてマーケットメークを含む通常業務を縮小する。
*市場をこれほど変動させた根本要因、すなわち景気に対する不透明感から目をそらすべきではない。

 

2018年12月31日号『バロンズ拾い読み』より
9. The Trader 乱降下の末に大幅反発【米国株式市場】
月曜日の急落後に大きく反発したが、要因は銀行規制を背景とした流動性の低下か