■ 利上げ見送りか?
*S&P500指数は、中間選挙後に先週水曜日までの5営業日で約4%下落。ただし連邦準備制度理事会(FRB)の高官が、利上げのスピードと水準の行き過ぎに関する潜在的な危険性という市場のメッセージを受け取ったことが市場の転換点に。
*FRBのドットチャート(各委員が予想する金利水準)は2019年末までに25bpずつ4回の利上げを示唆しているが、4回全てが実現しない可能性も。
*クラリダ副議長は金曜日のCNBCのインタビューで、FRBによる2~2.25%のフェデラルファンド(FF)金利誘導目標は、中立金利に近づいていると述べた。その前にパウエル議長は10月に、政策金利は中立金利からほど遠いと発言して市場を動揺させた。同議長は先週、米国外の経済減速、FRBの以前の引き締めによる遅延効果、および財政刺激の効果の衰えによるリスクを認めていた。
*25bpの利上げ1回の公算は依然高いが、CMEグループのフェドウォッチによるとその確率は1カ月前の78.5%から68.9%へ低下。
*フィラデルフィア連銀のハーカー総裁は金曜日にWSJ紙で「インフレ率がFRBの目標を急速には上回っていないため、12月の利上げを支持する用意ができていない」。
2018年11月19日号『バロンズ拾い読み』より
5. Up and Down Wall Street 利上げ一服か? 【コラム】
FRBが利上げしない可能性 カリフォルニア州の山火事の経済的負担