*市場は少し前まで米国金利の上昇を予想していたが、今や2008年12月以来となる利下げを見込んでいる。フェデラルファンド(FF)金利先物は今年について0.5%ポイント、来年はさらに0.4%ポイントの利下げを織り込み、イールドカーブはフラット化あるいは逆転した。米財務省短期証券(TB)の利回りは10年物国債を上回り、1年物(2.04%)と10年物(2.12%)の利回り差はほぼない。過去を見れば、これは景気後退の前触れであることが多く、米連邦制度準備理事会(FRB)の救済措置発動が迫っていることを示唆する。

*一部のストラテジストや債券マネジャーは利下げに懐疑的。ビスポーク・インベストメント・グループのマクロストラテジストであるジョージ・パークス氏「最近の金利低下はモメンタム取引や利上げを見込んでいた投機家のショートカバーといったテクニカル要因によるものでもあり、これ以上金利が下がるとは思わない」

*利回りの方向性を予測しにくい状況下でパークス氏が推奨するのは、イールドカーブの中間部、すなわち満期まで5年の米国債。一方、イートン・バンスのグローバル債券チームでポートフォリオマネジャーを務めるアンドリュー・シュズロフスキ氏は、政府機関系住宅ローン担保証券(MBS)を推す。

*クレディ・スイスの米国株式ストラテジストであるジョナサン・ゴルブ氏「2~3年のスパンで考える投資家はバリュー株よりグロース株、新興国市場より米国市場を優先すべき」。米国株では長期的成長を見込めるヘルスケアセクター、加えてソフトウエア、ネット販売、サービスに注力し、キャッシュフロー創出力の高いハイテク銘柄を選好する。

 

2019年6月10日号『バロンズ拾い読み』より
4. How to Prepare Your Portfolio for Falling Interest Rates 利下げに備える【金利動向】
市場が1年で0.75%ポイントの利下げを見込む中、今後の展望と対処を考察