*2018年に最もホットな銘柄の一つだったモバイル決済ソリューション大手のスクエア(SQ)は、昨年年初から9月までに株価上昇率186%を記録したが、その後は投資家の金利上昇懸念を背景に急落し、12月24日にはピークから半値まで下落。それ以降は回復しているとはいえ、依然として昨年9月の最高値を23%下回る。

*こうした株価の変動は、同社が2015年の上場以降、経営の焦点とビジネスモデルを大きく変えてきたことと深い関係がある。同社は、零細な小売業者のクレジットカード決済導入にビジネスチャンスを見出したが、ここ数年、中小企業向けの融資ビジネス、暗号通貨の実験、ソフトウエア・ビジネスへの関与を深めている。投資のかさむ成長への取り組みに対する投資家の視線は厳しさが増した。

*今年2月末に2018年第4四半期決算では、調整後売上高は4億6400万ドル、調整後1株当たり利益(EPS)は0.14ドルといずれも市場予想をやや上回ったのに対し、決済取扱高が予想を若干下回った。同社は2019年通期の増収率が急激に減速すると予想している。

*議論の焦点は、スクエアのようなハードウエア企業が自らのルーツから離れ、ソフトウエア・プロバイダーやローンの貸し手となることができるのかどうか。

*スクエアの事業全体から見れば、ソフトウエア事業の規模は依然として小さいが、同社のバリュエーションは法人向けソフトウエア会社と同等の水準に既に達している。予想株価収益率(PER)は95倍で、法人向け金融管理・人材管理ソフトウエアのワークデイ(WDAY)の108倍と同等。決済大手のマスターカード(MA)ビザ(V)の予想PERは30倍前後。

 

2019年3月18日号『バロンズ拾い読み』より
7. Square Sways as It Tries to Balance Tech and Banking 多角化への挑戦 【スクエア】
モバイル決済を足場にソフトウエア、融資、暗号通貨に進出中、新旧事業のバランスに苦慮