*ETF業界の規模は4兆ドルだが、たった3社(ブラックロック(BLK)のiシェアーズ、バンガード・グループ、そしてステート・ストリート(STT)のグローバル・アドバイザーズ)が600本のファンドによってETF資産全体の80%を占めている。業界全体では100社以上、ファンド数は上記以外に1600本。

*大手3社はいずれも品ぞろえ豊富なファンドを、他社が太刀打ちできないような低価格で提供している。この状況に対して米証券取引委員会(SEC)は、業界のイノベーションの力をそぐ、もしくは投資家の選択肢を少なくしているのではないかとの疑問を抱く。小規模の運用会社からの聞き取りを実施すると発表した他、諮問委員会を発足させる可能性もある。

*新たなETFを設定する場合、法務・登録費用や審査などの負担や、大手3社がよく知られている指数と投資戦略を他社が使えないようにブロックしているなど、困難がある。また、SECの規則が、小規模のETF運用会社にとって大きな頭痛の種となる可能性がある。小規模運用会社にとって競争を難しくする可能性がある規制上のハードルや、販売プラットフォームに新たなETFを投入する際の問題点を洗い出すことが、SECに期待されている。

 

2019年4月8日号『バロンズ拾い読み』より
3. The ETF Business Is Dominated by the Big Three 大手3社の寡占状況【ETF業界】
運用報酬の低下や規制などが小規模運用会社参入の障壁