*ペロシ下院議長が弾劾調査を開始する計画だとのニュースが流れた先週火曜日には、S&P500指数が0.8%下落した。金曜日には、米国株式市場に上場している中国企業を上場廃止にする可能性があるとの報道でダウ工業株30種平均(NYダウ)は一時、前日比で1.1%安まで下落。

*弾劾のニュースの市場に対する影響は不透明。1974年2月にニクソン元大統領に対する弾劾調査が始まってから同年8月に同大統領が辞任するまで、S&P500指数は13%下落した。しかし、1998年のクリントン元大統領に対する弾劾から1999年に上院で無罪判決が出るまで、S&P500指数は28%上昇。明らかに弾劾以外のことが影響しており、それまでの市場動きそのものが重要な要因となっているようだ。

*楽観主義者であれば、過去数週間に出た若干の悪材料にもかかわらずS&P500指数が過去最高値からわずか2.1%低い水準にとどまっていることに気付いているかもしれない。悲観主義者であれば、S&P500指数はチャート面で危惧される「ダブルトップ」を形成したばかりであり、再度上昇基調になる前に企業業績の伸びが確認される必要があると考えるだろう。

*企業業績が市場のエンジンとなるか。今週は住宅建設のレナー(LEN)、飲料大手のペプシコ(PEP)、大手小売りのコストコ・ホールセール(COST)などの決算発表があるが、本格的な業績発表シーズンは10月半ば以降。市場がそれまで様子見となる可能性は高そう。

 

2019年9月30日号『バロンズ拾い読み』より
8. The Trader 株式市場は四半期末を前に2週連続で下落 【米国株式市場】
大統領弾劾のニュースは悪材料の一部でしかなく、長期的な影響は不透明