*米国の強気相場は10周年を迎えたが、次の10年も株価上昇は続くだろうか。S&P500指数は先週、2.1%高の2892.74で引けたが、依然として過去最高値の2930.75を1.3%下回る。これは市場が昨年9月に天井を付け、弱気相場が既に始まったことを意味する可能性がある。2週間前には、ほぼ確実な景気後退のサインと言われる逆イールドが発生した。

*だが、相場のピークはまだ先かもしれない。ヤルデニ・リサーチのデータによれば、1949年以降の強気相場の継続年数は平均5年4カ月。最長期間は12年以上で、1987年から2000年のハイテクバブルまで。最短は1966~1968年の2年強。弱気な見方の大部分は、現在の相場回復が10年以上に及ぶことに基づく。

*本誌は3人のストラテジストに、強気相場が続くと考える理由を聞いた。ファンドストラット・グローバル・アドバイザーズのリサーチ責任者、トーマス・リー氏は、米国の景気拡大が道半ばだと考えている。労働市場や、設備投資などの投資の継続的回復が今後数年の成長をけん引するとみている。同氏は株価上昇が続く理由として、FRBの利上げ姿勢の後退、堅調な経済指標、ハイイールド債の好調を挙げる。S&P500指数の2019年末目標値を2925とするが、3100まで上昇する可能性も十分にあるとみている。

*ドイツ銀行のチーフ米国株グローバルストラテジスト、ビンキー・チャドハ氏は、景気拡大が強気相場につながるとみる。景気後退期にはS&P500指数は平均21%程度下落している。7月に景気回復が1850年代以来で最長となることを除けば、現在景気の赤信号とみなすものは労働市場のひっ迫しかない。株価を支える一因となるのが保護主義からの転換。S&P500指数の2019年末目標値は3250。

*JPモルガンのチーフ米国株ストラテジスト、ドゥブラフコ・ラコスブヤス氏は、市場サイクルの存在自体に疑問を投げかける。「中央銀行が非伝統的金融政策による関与を大幅に深めていることを踏まえると、『市場サイクル』という言葉はもはや有効ではないかもしれない」今年のS&P500指数の目標値は3000。

 

2019年4月8日号『バロンズ拾い読み』より
1. This Bull Market Has No Expiration Date 強気相場はまだ続く【強気相場】
3人のストラテジストに聞く強気相場が継続する理由