*手頃な価格帯でオーダーメード式メキシコ風料理を提供するチポトレ・メキシカン・グリル(CMG)の最高責任者(CEO)のブライアン・ニコル氏(2018年前半就任)に話を聞いた。チポトレの株価は、2019年に89%上昇、同氏の起用が発表された時点からでは225%も上昇した。

Q:急回復について。
A:業績は改善すると予想していた。しかし、その実現の早さは予想を超えた。2500軒のレストランと7万5000人の従業員を抱える。うまくいった理由の一つは、「本物の料理を本物の食材を使い、速く、バリュー価格で提供することができる」レストランの経営という創業の目的に根差し、基本に立ち返るだけで済んだからだ。

Q:タコベルとチポトレの違いは?
A:食材に対する態度が重要なポイントだ。以前の職場では、客の注意を引くため多くのプロモーションやエンターテイメントを必要としていた。今は、「本物の料理に出会える、本物の食材が目の前できちんと調理される」というチポトレの強みについて客に知ってもらうことがより重要。

Q:2015年の病原性大腸菌による食中毒以降の変化。
A:サプライチェーンのどこかで機能不全があったようで、仕入れ先がやるべき厳しい検査を怠っていた。当時はそのような誤りを発見するシステムが不全だったため、多種多様な改革を行った。手洗い所やレストラン全体のろ過システムを取り入れ、洗浄工程についても、アボカドの湯通し、ハラペーニョの湯通しなど、次々と新たな手順を追加している。

Q:新店舗開店について。
A:昨年は135~140店舗を新規に開店した。今年は150店舗が見込まれ、来年はそれ以上だと思っている。

Q:ブリトーは待つ方が良いということについて。
A:ほおばるまでに5分くらい待つ方が良い。熱でチーズが少しとろけ、サワークリームも少し温まる。ブリトーを手にしたら、ほんの少し待ってほしい。

 

2019年9月30日号『バロンズ拾い読み』より
5. On a Winning App, Food Safety, and Letting Your Burrito Sit 成功の要因【チポトレ】
アプリ、食品の安全性、ブリトーの食べ方についてチポトレのCEOに聞く