*世界の貿易システムは再調整されつつある。国境を越えた自由貿易に向けた流れは反転開始、グローバル化、大衆迎合主義、国家主義、保護主義に圧倒されつつある。

*自由貿易という世界的な共通認識が薄れるにつれて、米国企業は往々にして最終市場に近い場所へサプライヤーを移している。中国で事業を行う多国籍企業の200人超の幹部に対するアンケートによると、48%が今後1年間で新たなサプライヤーを見つける予定で、42%は原材料の供給先を中国以外に求めると回答。

*再生可能エネルギーやバッテリーを含む中国の新規投資で恩恵を受ける可能性のある銘柄や、ベトナムなどの世界貿易における役割が高まる諸国、生産用ロボット製造企業などに投資することで、サプライチェーンの移転から利益を上げられる可能性。

*電動工具メーカーのスタンレー・ブラック・アンド・デッカー(SWK)では1980年代に海外生産が始まり、その終わり頃には米国販売分の国内生産比率はわずか約25%。その後国内生産は50%へ上昇、米国の職人技を評価する顧客へのアピールなどが理由。長期的には国内生産比率を80%にしたという。

*ウエアラブルカメラメーカーのゴープロ(GPRO)はアジア向け供給拠点として中国の工場を維持しているが、米国向け製品についてはメキシコへの移転を計画。玩具メーカーのハスブロ(HAS)は、マサチューセッツ州にある工場での生産を昨年開始。太陽光発電システムメーカーのサンパワー(SPWR)も、需要地に近い場所への生産拠点の移転を図る。

スタンレー・ブラック・アンド・デッカーでは、1980年代に海外生産が始まり、その終わり頃には米国販売分の国内生産比率はわずか約25%となった。しかし、その後、その割合は50%へ上昇している。理由の一つが、米国の職人技を評価する顧客へのアピールだという。同社CFOのアラン氏は、米国国内の生産比率を長期的に80%にしたいと望んでいる。

アップル(AAPL)のAirPods(エアポッズ)を組み立てている中国のゴアテック(002241.中国)は昨年、生産拠点をベトナムに移すとサプライヤーに伝えたと報じられている。

 

2019年3月18日号『バロンズ拾い読み』より
1. How Investors Should Navigate Globalization’s Decline 消費地密着選好【投資戦略】
投資家はグローバル化の反転をいかに乗り切るべきか