*先週、ほぼ全ての大手証券ブローカー(チャールズ・シュワブ(SCHW)イー・トレード・ファイナンシャル(ETFC)インタラクティブ・ブローカーズ・グループ(IBKR)TDアメリトレード・ホールディング(AMTD))が株式売買手数料をゼロに引き下げた。

*勝ち組がいるとすれば、チャールズ・シュワブになる公算が大きい。業界慣行や価格を破壊してきた実績がある。売買手数料がゼロになる中、同社は多角的な事業によって収入を支えることができ、競合他社よりも強い立場となる可能性が高い。

*個人向け証券ブローカー業界の競争は激化。スタートアップ企業のロビンフッドは、ミレニアル世代にアピールし、今や600万件以上の口座を有する。決済アプリを運営するスクエア(SQ)は、アプリでの株式売買を試験中と報じられた。バンク・オブ・アメリカ(BAC)のメリルリンチ部門やJPモルガン・チェース(JPM)は、銀行取引がある投資家に対して、一定の範囲での無料売買を提供する。ゴールドマン・サックス・グループ(GS)も、個人向け銀行事業のマーカスが証券ブローカーへと事業を拡大する可能性。

*先週の株価は、イー・トレードとTDがそれぞれ16%と28%下落、シュワブが14%下落だった。イー・トレードとTDの下落率がシュワブより大きかったのは、売買手数料への依存度が高いことによる。売買手数料が収入に占める割合は、イー・トレードが16%、TDが24%であるのに対して、シュワブは8%。

*比較的弱いプレーヤー(特にイー・トレード)が縮小するにつれて、雇用削減と再編が起きる可能性がある。さらに、サブスクリプション方式の価格設定が台頭する可能性がある。頻繁に取引を行い、多くのツールやデータを求める顧客が定額の月額料金しか支払わない一方、あまり取引をしない顧客に対して、他の商品やサービスを利用させるインセンティブとして無料売買が提供されることも考えられる。

 

2019年10月7日号『バロンズ拾い読み』より
1. Who Will Win the New Broker Wars? 新たなブローカー戦争【証券ブローカー】
ほとんどの証券ブローカーが売買手数料を無料化