*21日、ジーンズ大手リーバイ・ストラウス(リーバイス、LEVI)がニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場。株価は即座に上昇し、公開価格の17ドルを32%上回る22.41ドルで引けた。

*リーバイスのIPOに続き、ユニコーン企業(評価額10億ドル以上の非上場企業)のIPOラッシュが予定されている。今週はライドシェア大手リフト、その後は同業のウーバー・テクノロジーズやシェアオフィス大手ウィワーク。第4四半期の相場下落で資金調達のチャンスが失われて以来、IPOを保留する企業が増えていたが、現在は主要株価指数が過去最高値に数%まで迫り、上場の好機。

*こうしたユニコーン企業の主要な投資家であるベンチャーキャピタルなどは、今回の上場を機に株式を売却する見込み。しかし、上場によって大株主の持ち分が売却され、企業が新規資金を調達しないとすれば、株式市場の存在意義とは一体何か。1996年以降で上場企業の数はほぼ半減しており、公開市場による資金調達の役割が弱まっていることが示唆されるとの指摘が。

*IPO市場はプライベート投資家に利益を現金化する手段を提供しているが、こうした投資家は面倒なIPOよりも他社への売却を好むことが多い。IPOは、スタートアップ企業の従業員が、報酬として与えられた株式やオプションを現金化する上でも重要。

*しかし、IPOの買い手はさほど恩恵を受けないかも。「成長が最も速いのは初期段階なので、後期段階の企業に投資する上場株投資家はリターンを逃す可能性が高い。」株式市場が実際に提供しているのは、創業者、初期投資家、プライベートエクイティ、従業員にとっての出口で、プライベート市場の台頭からは公開市場が利益を投資家に配分する役割を以前よりも有効に果たせなくなっていることや、株式市場が十分な成長資金を提供していないことがうかがえる。

 

2019年3月25日号『バロンズ拾い読み』より
4. Up And Down Wall Street 新規株式公開(IPO)をめぐる問題 【コラム】
資金調達ではなく、プライベート投資家が株式を売却する機会となっている