*米国の薬局向け処方薬の大部分の流通を扱う巨人3社にとって、ここ数年は厳しい状況。うち2社、マッケソン(MCK)とカーディナルヘルス(CAH)の株価は2015年6月以降半分の水準。アメリソースバーゲン(ABC)の株価は3分の1を失っている。ジェネリック医薬品の価格下落やオピオイド危機(麻薬系鎮痛剤の過剰摂取問題)に対する責任を追及する数百件もの訴訟に直面しているほか、ワシントンの動き次第では彼らのビジネスモデルが揺さぶられる可能性も。しかし、リスク許容度の高い長期の投資家にとっては医療業界の一角にチャンスが転がっている。

*数々の問題を抱えたことでの3社の株価はS&P500指数と比較し大幅な割安、各社の過去の平均株価収益率(PER)も大きく下回る。マッケソンが最近付けた株価134.84ドルおよびカーディナルの株価45.27ドルは2019年予想PER 9倍前後で、過去5年間のそれぞれの平均13倍および14倍と比較しおよそ約3分の1程度低い。アメリソースバーゲンの最近の株価86.44ドルは予想PER12倍、過去5年平均の15倍に対し20%割安。

*3社は困難に直面してはいるものの、製薬会社や薬局にとって不可欠な存在であることに変わりはない。この業界は実質的に3社が独占しており、その優位性は高まる一方。3社の米国の医薬品卸売市場シェアは、2012年の87%から2018年には94%まで上昇している。また、純利益率は低いものの、利益は安定している。

*3社とも有配で、カーディナルの配当利回りは4.3%、マッケソンは1.2%、アメリソースバーゲンは1.9%。パートナー企業としてアメリソースバーゲンは薬局チェーンのウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WBA)と密接、カーディナルはドラッグストアチェーンのCVSヘルス(CVS)、マッケソンもウォルマート(WMT)と提携。

*3社の主な違いは付随事業。カーディナルは、医療、外科、および検査用の製品を販売する医療事業が重荷。アメリソースバーゲンは調剤事業のファーメディアムが抱える問題に悩まされている。成長の見通しが以前ほどではなくなったにせよ、3社とも堅実にキャッシュフローを生み出しており、医療業界がどう変化しようと、間違いなく重要な役割を果たしていくだろう。

 

2019年6月17日号『バロンズ拾い読み』より
3. 3 Big Drug-Distributor Stocks Have Been Battered 株価下落は過剰 【医薬品卸】
3大医薬品卸売業者の株がお買い得