*4月2日、長く休眠状態にあったビットコインの価格が16%上昇した。その数日前には配車アプリのリフト(LYFT)が上場し、その時点で時価総額200億ドルに達した。リフトの2018年の損益は1乗車当たり1.47ドルの赤字であり、ウォール街は赤字が2022年まで続くと予想。リフトと同業で、年内の上場が予想されているウーバーも昨年はやはり赤字だった。だが、現時点の評価額はリフトの5倍と言われている。ゼネラル・モーターズ(GM)、フォード・モーター(F)および電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)の時価総額の合計に近い。

*さらに大型の新規株式公開(IPO)も控えている。民泊サービスのエアビーアンドビー、若年層に人気の高い職場メッセージング・アプリのスラック、コワーキングスペース賃貸業を手掛けるウィーワークの年内の上場が予想されており、最近の取引に基づく企業価値はそれぞれ350億ドル、100億ドル、400億ドル。
手数料不要の株取引サービスを提供するロビンフッドも。企業価値は50億ドルで、イー・トレード・フィナンシャル(ETFC)の半分。

*米連邦準備制度理事会(FRB)はフェデラルファンド(FF)金利を過去3年にわたり徐々に引き上げてきたものの、このところは年内の利上げ休止を示唆。低金利には、健全な利回りがある投資を促進する効果がある半面、企業が投資から利益を得られにくい(当然、配当を払いにくい)という側面も。実際、S&P500指数構成銘柄の第1四半期の利益は前年同期比4.2%減と予想されている。第2四半期は今のところ同横ばいと予想されているが、予想は徐々に引き下げられている。

*一方で米国の経済成長に関しては、世界中の金持ちは米国に投資したがっており、それが低金利で利益成長がない中での過剰なリターン追求につながっているという理屈がある。価値のない資産の価格が上昇する兆しであり、ビットコインの価格上昇はその先駆けであろう。

 

2019年4月8日号『バロンズ拾い読み』より
8. Forget Lyft. I’ve Got an Idea for the Next Unicorn 次のユニコーン企業【株式市場展望】
低金利はベンチャー投資に追い風、2019年に予想される大型IPOとは?