*9月14日に起きたサウジアラビアの石油施設への攻撃はサウジアラビアの現在の生産能力の約60%程度を破壊した。16日の月曜日のブレント原油先物は15%上昇し、原油価格への依存度の高い銘柄の株価は20%もの大幅な上昇となったが週半ばになると、原油先物期近物は攻撃前の水準より数ドル高い程度に戻り、2020年9月限月の先物価格はほぼ完全に上昇前の水準に戻った。世界の石油備蓄は非常に多く、大きな混乱が起きることはなさそうだ。

*今回の攻撃とその後の展開からの教訓としては、新型の攻撃に対して石油インフラが脆弱(ぜいじゃく)であることが判明。長期的な石油価格は新たな地政学的リスクを織り込み3~5ドル上昇する見込みだが、市場の取引パターンが変わるほどではない。投資家はおおむね、攻撃前と同じような銘柄、すなわちレバレッジが低く、手厚い株主還元方針を持つ銘柄を選好。この基準に合致しない銘柄は依然としてリスクが高過ぎると見られ、エネルギー関連銘柄がS&P500指数の時価総額に占める割合は5%未満で、少なくとも40年間で最低の水準。

*短期トレードのアイディアとしては原油価格急騰を受け総合石油会社のオクシデンタル・ペトロリアム(OXY)をロングし、エクソンモービル(XOM)をショート。さらに、センテニアル・リソース・ディベロップメント(CDEV)は将来の価格変動に対するヘッジを行っておらず、原油価格の影響度がヘッジ済みの企業よりも大きいため推奨。シェールオイルを生産するダイヤモンドバック・エナジー(FANG)も同じくヘッジの比率が低い。ただし木曜日までに、攻撃前と比べたダイヤモンドバックの上昇率は1%未満になっていた。エクソンとオクシデンタルについても方向は正しかったものの、それぞれ1%未満の下落と2%未満の上昇にとどまった。

マタドール・リソーシズ(MTDR)EOGリソーシズ(EOG)キャロン・ペトロリウム(CPE)は「来年に向けて成長の軌道やフリーキャッシュフロー利回りが良好」。ノーブル・エナジー(NBL)は地中海のイスラエル沖にある同社の巨大なオフショア施設の脆弱性が気になる。逆に、石油生産をちゅとうだけでなく他地域へ分散化させている企業は有利な立場にある可能性がある。エクソンとヘス(HES)

2019年9月23日号『バロンズ拾い読み』より
2. What the Saudi Attacks Mean for Energy Investors 石油施設攻撃 【エネルギー投資】
エネルギー投資家にとってのサウジアラビアの石油施設攻撃の意味