*石油大手シェブロン(CVX)によるアナダルコ・ペトロリアム(APC)の330億ドルでの買収決定発表のあった12日、シェブロンの株価は5%近く下落。少なくとも短期的には同社が投資家に敬遠され続ける可能性があるが、今回の買収は、原油価格が上昇する中でも株価が停滞している同業他社に対する、新たな関心を呼び起こしている。

ダイヤモンドバック・エナジー(FANG)コンチョ・リソーシズ(CXO)ノーブル・エナジー(NBL)のような米国大手を含む石油企業は、今後アウトパフォームする態勢にある。本誌が最も期待しているのは、石油生産が急増しているパーミアン盆地での展開や、スマートな資本管理でダイヤモンドバック。

*シェブロンは、世界的な石油・ガス生産大手であるアナダルコを、11日終値に対して39%のプレミアムの1株当たり65ドルで買収する。39%のプレミアムは高く見えるかもしれないが、アナダルコの株価は昨年10月時点で70ドルを超えていた。アナダルコを買収すれば、シェブロンは生産量を日量360万バレルに拡大でき、エクソンモービル(XOM)の380万バレルに迫る規模。またIHSマークイットによると、シェブロンはこの買収により、パーミアン盆地でコンチョに次いで第2位の生産者となる。

*シェブロンの配当利回りは4%となっており、大型案件で浪費せず支出を抑えてきたことが評価されてきた。同社の株価は年初から11日までに16%上昇。投資家が望んでいないのは同社が株主に還元できる資金を流出させてしまうことだが、シェブロンは今回の買収資金の原資として2億株を発行し、150億ドルの純負債を継承することにしている。同社CEOは、今回の買収により同社の年間キャッシュフローが増加し、自社株買いを年間40億ドルから50億ドルに拡大することが可能と主張する。

*コンチョ、ダイヤモンドバック、ノーブルなど、買収対象となる可能性が考えられる他の企業の株価は12日に上昇した。しかし、それぞれ6%以上上昇した後でも、各社はまだ割安に見える。ダイヤモンドバックの2019年予想に基づくEV/EBITDA倍率(企業価値と利払い・税引き・償却前利益の比率)は6.9倍と、ノーブルの7.2倍、コンチョの8.2倍を下回る。シェブロンは6.2倍。

 

2019年4月15日号『バロンズ拾い読み』より
2. After Chevron’s Big Deal, Oil Stocks Are Rising 買収をきっかけに上昇へ【石油銘柄】
シェブロンによるアナダルコ買収が石油銘柄にもたらす影響