*先週初め、米中の貿易摩擦の激化を受けて世界の株式市場が下落したが、米国の株式市場は底堅い動き。S&P500指数は金曜午後の早い時間に前週末比0.2%安の2875まで戻した(金曜終値は2860)。

*一致した見解:「当面は貿易戦争や世界的な景気後退の可能性は低いが、今後数カ月間は不確実性や株式市場の変動の高まりに備えるべきである」

*専門家による上位五つの貿易リスクとそれに対する見解
■ リスク1:貿易摩擦によって市場が急落する
バークレイズの株式ストラテジストは、海外売上高や輸出入を分析し、貿易摩擦に対して特に脆弱(ぜいじゃく)な銘柄を特定。上位にはアップル(AAPL)、ネットワーク機器大手シスコシステムズ(CSCO)、半導体大手クアルコム(QCOM)、複合企業ハネウェル・インターナショナル(HON)、産業機器大手イートン(ETN)

■ リスク2:貿易摩擦によって世界経済の成長が行き詰まる
「世界のGDP成長率は、貿易の成長率の方が高かった時期の3.7%に対して、その後も3.6%とほとんど変わっていない。これは、最近の貿易紛争が世界経済の成長に及ぼす影響が、予想よりも小さい可能性を意味する」

■ リスク3:中国の景気が関税によって腰折れする
「電子商取引大手アリババ・グループ・ホールディング(阿里巴巴集団、BABA)とインターネットサービス大手テンセント・ホールディングス(騰訊控股、700.香港)は、短期的には売り圧力を受ける可能性がある」が長期では新興技術への投資で恩恵を受ける。

■ リスク4:中国が自国通貨を武器として使用する(人民元安)

■ リスク5:中国が米国債を投げ売りする(可能性は低い)

 

2019年5月20日号『バロンズ拾い読み』より
1. The Trade War Is Here. Don’t Panic. 貿易戦争が近づいても焦る必要なし【貿易摩擦】
専門家が評価した上位五つの貿易リスクを検討