*銘柄選択で米国屈指のチームを抱え、運用資産14億ドルのサンドヒル・インベストメント・マネジメント。創設者のエドウィン・ジョンストン3世氏率いる4人のチームが運用するコンセントレーテッド・エクイティ・アルファ(CEA)ポートフォリオは、投資対象を25~30銘柄に絞り込み、2004年の設定から今年3月末までに330%のリターン(S&P500指数は148%)。本誌はジョンソン氏に株式市場に関する見方や懸念材料、有望銘柄について聞いた。

*昨年の株式市場に対する懸念は的中したが、現状については?
ジョンソン氏:昨年夏には株式をかなり売却した。リュエーションが明らかに持続不可能な水準にあったが、第4四半期の相場下落で元の水準に戻っている。経済や企業の増収率はなお極めて健全な状態にあるため、前向きな見方は崩していないが、景気拡大サイクルは既に10年目に入っている(平均は7年)ため、ある時点で市場が大きく反落する局面が訪れるだろう。

Q:楽観的だ。
A:中国に対する関税、ブレグジット(英国のEU離脱)、金利、国境の壁といった問題がひっきりなしにニュースの見出しを飾っているが、市場に長期的な影響を及ぼすとは考えていない。

Q:懸念材料はあるはずだが。
A:社会の分断と貧富の格差。米国の総人口のわずか0.1%が国全体の富の12%を占める。それから政府債務。現時点で22兆ドル弱、対国内総生産(GDP)比で107%まで膨れ上がっている。世界全体の外貨準備高に占める米ドルの割合は1977年の85%から62%に低下している。

Q:保有する銘柄をどうやって選択するのか?
A:米国内のミューチュアルファンドは平均で91銘柄を組み込んでいるが、そんなに保有するのであればETFを買えばよい。30銘柄でもかなりの分散化が可能。構造的に競争優位にある長期的に有望な銘柄を探す。例えば、山岳リゾート施設運営の持ち株会社ベイル・リゾーツ(MTN)、画像編集ソフトウエア企業アドビ(ADBE)。投資テーマとしては、フィンテックでファイサーブ(FISV)、「ゲーム・チェンジャー」ブルーム・エナジー(BE)。同社は天然ガスを燃焼させずに、酸素と天然ガスを使用して電力を生み出すエナジーサーバーを製造、イーベイ/ペイパルのデータセンターなどで利用されている。

 

2019年4月29日号『バロンズ拾い読み』より
4. A Top Investment Manager’s Stock Picks 辣腕マネジャーの推奨銘柄【インタビュー】
最大の懸念材料は貧富の格差と国家債務