*現在各国で利下げが一斉に行われつつある。利上げを見越していた投資家は、成長株の保有割合を増やし、アジアの成長機会を探索し、さらに低金利傾向に屈せずかつ不安定な経済情勢に持ちこたえるような投資先でポートフォリオを再調整する必要がある。

*米国の政策金利は誘導目標が2.25~2.5%と比較的高く見える。だが米連邦準備制度理事会(FRB)は19日、「成長持続のために適切な行動をとる」との声明。ほとんどの市場関係者は、早ければ来月にも利下げがあり、市場利回りも急激に低下すると見ている。指標となる10年物国債利回りは20日、2016年11月以来で初めて2%の節目を割り込んだ。

*成長は鈍化しているものの依然として好調な経済においては、金利の引き下げが刺激となることで、投資家がリスクを進んで取る傾向がある。ヤルデニ・リサーチによると1998年に今回と同じような経済状況でFRBが利下げを行った翌月にS&P500指数は3.5%上昇し、1年間では20.9%上昇。

*世界的な衝撃で市場がつまずくとしてもFRBが後ろ盾として存在するという考え方は、投資家心理に安心感を与えるはずだ。「(中央銀行が)超緩和的な金融政策を続ける限り、そういった投資家心理は他の資産市場にも大きな影響を及ぼすだろう」とヤルデニ氏は述べる。「だが政策が変わって金融引き締めに向かうような場合には、かんしゃく(タントラム)を起こして、市場をあるべき姿に持っていくことになる」

*資産運用会社ルーソルド・グループのジム・ポールセン氏によれば、財政政策も利下げの後押しとなっている。5月の財政赤字は国内総生産(GDP)の4.7%となり、前年から1%ポイント上昇した。さらに10年物国債利回りが昨年秋の約3.3%から2%に下がったことにより、米国経済の借り入れコストが下がった。「通常ならば景気後退の時に見られるようなあらゆる政策が、現在同時にとられている」。このような三つ組みの刺激要因がとられているのは、過去50年では14%の期間となる。そのような時期にはS&P500は80.5%の確率で6カ月後に上昇しており、上昇率は年率換算で平均17.5%。

*ポールセン氏は公益などのディフェンシブ銘柄を売り、ハイテクやコミュニケーション・サービスといった低金利でも上昇が見込める銘柄を薦める。

 

2019年6月24日号『バロンズ拾い読み』より
1. Interest Rates Around the World Are Coming Down 金利引き下げ 【金融政策】              金利の引き下げが起こりつつある中、投資家が理解しておくべきこと