■ FOMCの動向に注目
*過去80年間で、大統領の任期3年目でダウ工業株30種平均が下落した例は、第二次世界大戦の始まった1939年に2.9%下落した1度のみ。

*フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を25ベーシスポイント(bp)引き上げて2.25~2.50%とする確率は74.9%。鍵は各委員の2019年の金利予想。

*CMEのフェドウォッチはドット・プロットやエコノミストの予測よりもはるかに正確性が高い。それによると2019年の利上げは1回のみで、50%以上の確率で9月17~18日のFOMCまでは利上げなし。

*2019年は、大統領の任期3年目との比較より2016年の方が参考になるかも。2016年に上海で開催された20カ国・地域(G20)首脳会議になぞらえ「第2の上海合意」がありそう。
当時、原油をはじめとするコモディティー価格の低迷で、世界の信用市場や株式市場が打撃。ドル高によるデフレの影響を鈍らせるためドル弱合意がなされたとの憶測。前年の12月にゼロ金利から最初の利上げを実施し、

*追加利上げを予想されていたFRBは、その年の大半を通じて利上げを控えた。次の利上げはトランプ大統領の勝利後に市場が上昇した12月。
現在、中国経済は明らかに減速し、欧州では欧州中央銀行(ECB)が国債買い入れプログラムを終了しようとしており、米国では貿易の不確実性によって設備投資が減速。そのため世界の2大経済がつまずくことを防止すべく、2016年と似たような合意がなされる可能性がある。

*市場や世界経済の一層の弱体化は、中国と米国のどちらのためにもならない。特に後者では2020年に選挙を控えているため、中国からの輸出に打撃を与え、米国企業の設備投資計画の不確実性を悪化させることは避けたいところだ。やはり結局のところ、歴史から学ぶべきことはあるのかもしれない。

 

2018年12月17日号『バロンズ拾い読み』より
5. Up and Down Wall Street 2019年のFRBの重要な役割【コラム】
適切な金利政策で米国・世界経済の安定化を図れるか