2019年ネット証券会社ランキングから上位5社を紹介
■ インタラクティブ・ブローカーズ(4.5点)
*昨年は、使いやすさを重視した新しい取引プラットフォーム「クライアント・ポータル」を開始、アクティブ取引プラットフォーム「トレーダー・ワークステーション」の設計を一新。
*人工知能(AI)を利用して顧客サポートと行動予測を行う新機能IBotを発表。同機能は業界最高水準のモバイルサービスにも適用。
*料金設定の面でも優位。取引量に基づいて100株当たり5~35セントの手数料を請求。証拠金取引の支払金利が他社よりもかなり低いことをうたっている。
*世界120の取引所で直接取引を提供する。
■ フィデリティ(4.5点)
*プラットフォーム「アクティブ・トレーダー・プロ」の最低取引件数を廃止して全顧客に開放。4.95ドル/件の取引手数料を考えると価格競争力はさらに高まったと。2月末には取引手数料の掛からない上場投資信託(ETF)の数を500以上に拡大する予定。
*自社の技術に多額の投資、AIの活用を計画。
■ イー・トレード(4点)
*チャートパターンを認識して解析するソフトウエアは注目に値する。高度にインタラクティブなチャートによって、取引の利便性も高くなっている。ブルームバーグテレビも無料で提供している。ジェンダー多様性、水質といった投資テーマに基づくETF検索を可能にしており、これは視覚的にも優れた機能。
*弱みは料金構造にある。四半期に30以上の取引をしない限り、1取引当たり6.95ドル掛かる。
■ TDアメリトレード(4点)
*アップルのビジネスチャット、ツイッター、フェイスブック・メッセンジャー、ウィーチャットなどのメッセージアプリや、アマゾンのエコーをはじめとする音声デバイス機能の統合で業界を先導している。AIアシスタントのアレクサを通した取引指示が可能になり、アップルペイ経由での資金投入も可能にすると発表。
■ メリル・エッジ(4点)
*多数派である経験の浅いトレーダーを調査・取引のプロセスに案内することに長(た)けている。
*使いやすさ重視の姿勢はモバイルサービスにも表れているが、価格面で他サービスよりも競争力が劣っている。
*親会社バンク・オブ・アメリカ(BAC)が4000の支店を有し、メリルリンチが約1万5000人のファイナンシャルアドバイザーを抱えることから、メリル・エッジの顧客がマーケティング攻撃にさらされる懸念が。メリルによれば、ユーザーは希望すればダイレクトマーケティング活動を制限できる。
2019年2月25日号『バロンズ拾い読み』より
4. Snapshots From Barron’s 2019 Top Online Brokers トップ5【ネット証券上位】
本誌が選んだ2019年ネット証券会社ランキングから上位5社を紹介