*複合企業である3M(MMM)の株価は年初から16%以上の下落で、NYダウの14.4%高に対しかなり劣っている。これまでの株価収益率(PER)は19倍前後だった。現在は16倍前後で市場に対して7%程度のプレミアムだが、環境関連の問題で新たな負債が発生する可能性がある。

*JPモルガンのアナリスト「同社のビジネスモデルは壊れている」中国経済と自動車部門の売り上げの比率が高いことや、会社の業務再編による利益率の向上といった経営陣の目標が実を結んでいないことなどから。加えて、PFAS(パーフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物)に関連した債務を負う懸念がある。汚れにくく耐水性のある布地やカーペットおよび塗料用として、特に3Mが2000年代前半まで長年にわたって製造していたものだが、現時点でPFASに対する曝露は「健康に有害な結果」につながる可能性があるとされている。

*2019年第1四半期に、同社はPFASに関連した浄化費用として2億3500万ドルを計上。過去数年間、PFAS問題は米国の関連企業の株価に影響しており、年初からの時価総額だけ見ても、2018年末の2810億ドルが2540億ドルと、270億ドル分減少している。PFAS関連の不確実性は大きくなる可能性がり、安易な押し目買いは控えた方がよいだろう。

 

2019年8月26日号『バロンズ拾い読み』より
5. The Trader 中国とトランプ大統領の挟み撃ち 【米国株式市場】
パウエル議長の講演の前後で貿易問題が新たな波乱を生む

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