アマゾン・ドット・コム(AMZN)の宅配事業への進出は気にせず、物流大手のフェデックス(FDX)を電子商取引(eコマース)の成長に伴う魅力的な投資先として受け入れるべき。

*速達便(時間に制約のある配送)市場シェア44%。年間売上高は約700億ドルで、利益は過去5年間に年平均で17%増加し、S&P500指数の利益成長率のほぼ3倍。電子商取引の成長と利益率の上昇にけん引され、利益は今後2年間で平均12%増加する公算が大きい。最近の株価は167ドルで、2020年5月期の予想PERは11.3倍にすぎない。

*フェデックスの株価は過去1年間に29%下落したが、電子商取引の規模が拡大し、設備投資が減少し、運営の改善によって荷物1個当たりの利益率が上昇すれば、フェデックスの株価は220ドル前後まで上昇する可能性があり、配当利回りの1.6%を合わせると、33%のトータルリターンが得られる可能性がある。

*アマゾンは自社の物流ネットワークに多額の投資をしており、フェデックスの新たな競争相手となっているが、アマゾンがフェデックスの規模を再現するためには1220億ドル以上を物流に投資する必要があるという指摘も。

*フェデックスにとって最大の脅威は、アマゾンではなく経済成長の鈍化。バロンズの試算によると、米国の貨物輸送量は過去12カ月で約5%減少。このため貨物1個当たりの価格が下がり、利益率が低下。同社が設備投資や買収の恩恵を受けるために必要なのは、景気回復に伴う取引量の増加。米連邦準備制度理事会(FRB)が今年、予想通り利下げに踏み切れば、低金利が経済成長を促し、結果的に貨物輸送量を増加させフェデックスは恩恵を受けるだろう。

2019年7月22日号『バロンズ拾い読み』より
2. FedEx Ups Its Game as E-Commerce Grows eコマースの波に乗る【フェデックス】
アマゾンをしり目に事業の拡大を進めるフェデックス