*債券運用の世界をリードしてきたピムコは、10年ほど前から株式の戦略運用を手掛け、最近ではサステナビリティー投資にも乗り出している。大手資産運用会社の中で、最初で間違いなく最大の取り組みとなる。
ここ数年、ピムコが投資プロセスへのESG(環境・社会・ガバナンス)適用のリーダーとなっているのは、専門としている債券運用が長期的な投資であり、リスクが顕在化するまでにある程度の期間を要するESGと通じるから。2014年にピムコ共同創立者のビル・グロース氏が会社を去るかなり前から同社はESGをリスク管理手段と考えていた

*ピムコはESGに関するデータベースと評価モデルを自前で構築したが、自ら保有するデータだけではなく、MSCI、ブルームバーグ、そしてESG評価機関世界大手サステイナリティクスなどから提供を受けたデータも含まれている。また、自社の運用成績に大きく影響するESGリスクに特化したクオンツアナリストやデータアナリストを雇用し、常に債券市場に接しながらESGの評価を行っている。

ピムコ・ロー・デュレーションESG(PLUPX)ピムコ・トータル・リターンESG(PRFAX)といったESGファンドやその他のESG勘定の合計は100億ドルにすぎない。同社が運用する残り1兆7000億ドルについても、「当社の顧客の間では、社会的意識が高かったりESG投資を行ったりしていると自覚していないまでも、関心はますます高まっている」とマザー氏は言う。ピムコは算出したカーボンスコアを市場と比較できるため、投資家はあらゆる炭素排出関連リスクを知ることができる。

*ピムコは企業に対し、リスクの可視化につながる「SDG債券」(国連の「17の持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」と連携)発行を勧めている。当初は、シティグループなどPRIに署名している大企業30社に対し、SDG債券を提案した。

2019年6月24日号『バロンズ拾い読み』より
4. How Pimco Is Trying to Change The World ESGと債券の融合【ピムコ】
ESG投資をリードするピムコが推進するSDG債券