■ 市場価格が下落している
米国株式市場は9月下旬の史上最高値からおよそ16%下落、コモディティー価格も全て大幅下落。パウエルFRB議長は「これが金融引き締めだ」。
過度の金融引き締めが景気後退を招く可能性もあることはあるが、これまでの経験からするとFRBは景気後退を防ぐ金融政策をとるだろう。

■ 足元の状況は2015年末に似ている
現在の世界中の弱気相場は、軟調な中国経済や国内景気への懸念から株式が売られた2015年の状況に概ね似ている。FRBは2016年の利上げペースを当初の想定から緩めたが、経済活動の大幅減速は防げず。2014年第1四半期から2015年第2四半期にかけて米国の経済成長率は年平均3.8%だったが、その後12カ月はわずか1.3%。

■ FRBは市場を注視している
過去数カ月間の政策金利見通しから明確なように、FRBは市場価格の変動に適合しようという意図。金利見通しは下方修正されており、今後もリスク資産価格が下落し続けるようであれば、さらなる見通し引き下げもあろう。一方価格が回復する場合、逆の可能性も。その動きは緩慢だとしても、FRBが市場を注視しているというのは、投資家にとって良いこと。