*住宅着工件数は年率換算で120万戸と、前回ピークの200万戸強を大幅に下回っており、高いローン金利がその原因。

*住宅金利よりも実質賃金の方が重要?新築住宅販売件数が昨年11月のピークから今年8月にかけて11.7%減少したのは、実質賃金低下が主因の可能性。

*働き盛りの従業員の賃金上昇率は約3.5%で推移、インフレ率で調整すると1%強の増加にすぎない。多くが学生ローンを抱えている若い家庭にとって、さらに住宅ローンを負担するにはこの伸び率では不十分。

*「税制変更が多くの人々にとって住宅の値頃感をいかに変化させたかについて、誰も話したがらないことが最大のリスクだ」

*中古住宅販売は、9月にかけて6カ月連続で減少。9月の販売件数は前月比3.4%減少し、11月のピーク比では9.3%減少。不振の原因として在庫の少なさ、ただしそれを疑う声も。中古住宅価格の上昇率も、昨年9月の5.3%から今年9月には4.2%へ減速しており、住宅の改修・改築支出も減速すると予想されている。

*このトレンドを受けてクレディ・スイスは先週、ホームセンター大手のホーム・デポ(HD)とロウズ(LOW)の投資判断を引き下げ。

*住宅建設会社の株価は既に弱気相場に転じており、上場投資信託(ETF)のiシェアーズ米国ホーム・コンストラクションETFITB)の株価は1月初めの高値から3分の1超下落。

SPDR S&PホームビルダーズETFXHB)も同様の下げとなっているが、上位保有銘柄10社のうち建設会社はわずか3社。保有比率が最大となっているキッチン・インテリア用品販売のウィリアムズ・ソノマ(WSM)の、直近のピークからの下げ幅は19%で、弱気相場の標準である20%に若干届かない状態だ。

*住宅が経済にとって若干の追い風から弱い逆風に転じるとしている。住宅価格暴落の公算は小さいが、注目されているS&Pケースシラー住宅価格指数が来年には実質ベースで低下に転じる可能性がある。

20181022日号『バロンズ拾い読み』より
4. Up And Down Wall Street 金融引き締めの影響 【コラム】
パウエル議長の強い意志 住宅が景気の重しに