■概況
週の後半に大幅上昇が続き主要指数は上昇。ナスダックは2週続伸。主因は米中貿戦争でのポジティブニュース。
ところでこの2年近く株価はレンジ内。昨年1月26日にS&P500で2930をつけたあと9月20日に史上最高値。今年に入ってから4月30日、7月26日と最高値をつけその都度跳ね返されている。今回は史上最高値まであと1.8%にまで迫っている。

■『バロンズ拾い読み』目次
1. インカムを最大化する方法【債券投資】
2. 大学基金のパフォーマンス【大学基金】
3. 創造的破壊の恩恵【インタビュー】
4. 投資手法【不動産ファンド】
5. 貿易交渉の結果を好感して前週末比で上昇【米国株式市場】
6. ミレニアル世代の出産【子育て関連銘柄】
7. 比較的順調【コラム】
8. ゲームソフト銘柄【ハイテク】
9. パッシブとアクティブ【運用業界動向】
10. 今週の予定【経済関連スケジュール】

ツイッターで記事の要点順次掲載中 https://twitter.com/ShigenobuKawata

■今週のカバー
1番【債券投資】低利回りの世界で投資家はどの債券に投資すべきか
低利回りにもかかわらず債券ファンドは人気
債券投資が現在ほど困難なことはまれ。各種債券の平均利回りは、米国債が2%以下、最高格付けの地方債が1~3%、高格付けの社債が3~4%、新興国債券が4~5%、優先株が5%、ジャンク債が6%

■注目記事
2番【大学基金】大学基金のパフォーマンスは不調
2019年6月30日までの1年間で、S&P500指数のリターンは10.4%、70対30の割合で米国の株式と債券に投資するポートフォリオのリターンは9%だった。ハーバード、エール、プリンストン、スタンフォードの各大学基金はどこも、同期間で6.5%を超えるリターンを出すことができなかった。アイビーリーグの中で唯一、市場をアウトパフォームしたのはブラウン大学で、2019年度のリターンは12.4%だった。

3番【インタビュー】T.ロウ・プライスの名人がGEを選好
GEを選好する理由:新CEOを19年来知っている。以前は水処理製品や医療機器の製造を手掛けるダナハー(DHR)を経営。同氏は失敗したことなどないのでGE回復できる。
その他保有銘柄:
電子商取引システムを提供するファイサーブ(FISV)
ライフサイエンス用機器や診断装置を提供するパーキンエルマー(PKI)
多角的工業技術会社フォーティブ(FTV)

5番【米国株式市場】ベッド・バス・アンド・ビヨンドは割安ではない
新CEO就任を発表した雑貨小売店チェーンのベッド・バス・アンド・ビヨンド(BBBY)のここからの上値は望めない。

6番【子育て関連銘柄】ミレニアル世代のベビーブームが起こりうる
子供服販売チェーンのカーターズ(CRI)
子供用品チェーン、チルドレンズ・プレイス(PLCE)
ベッド・バス・アンド・ビヨンド(BBBY)

8番【ハイテク】2020年の新世代ゲーム機登場を控え株価上昇への期待高まる
アクティビジョン(ATVI)とテイクツー・インタラクティブ(TTWO)が買い

10番【経済関連スケジュール】ブローカー戦争の犠牲者広がる
10月初めにチャールズ・シュワブ(SCHW)がオンライン取引の売買手数料を廃止して以降ブラックロック(BLK)の株価は5.7%下落。同業のステート・ストリート(STT)とインベスコ(IVZ)もそれぞれ4%と9.4%下落。シュワブの株は14%近く下落、TDアメリトレード・ホールディング(AMTD)は26%下落。

■出戻り証券マンの独り言:
①2番の【大学基金】関連
日本でも米国の大学基金の運用手法を真似よと富裕層にアプローチしている投資顧問はある。米国の基金の資産配分は米国株式を極力避け、外国株式やヘッジファンド、PE(未公開株)、不動産ファンドに比重を置く。となると、それは手数料の塊なので推奨側にも恰好の“お手本”ではないか。

米国株式の比率を下げてもパフォーマンスが良好なのはオルタナの成績がいいから。つまりその有力大学の資金力やネットワークを背景に運用力が優れているからと理解していた。そこにこの成績低迷の記事。それでも表中の10年複利のパフォーマンスは10%超が多いので素晴らしいと思う。

ところで、今日の伝統メディアの投資週刊誌に国内有力大学の基金の運用額と資産配分を報じた記事があった。額は米国の数十分の1で運用も債券中心で超保守的だ。「大規模な運用を可能にしているのが寄付金」とある。我々も出身校に寄付しよう。

②個別銘柄の株価転換点予測レポート順次アップ中
最近、ウエブサイトに潮目ファンダーで、個別銘柄の株価転換点を予測したレポートを順次掲載している。あのS&P500のお告げの個別銘柄版だ。

予測のアルゴリズムはお告げと同じで、過去1年ほどの株価を元に今後3か月ほどの株価の転換点を予測する。表中にURLを埋め込んでおいたのでクリックするとウエブサイト上のチャートに飛ぶがその2枚目が実績だ。

潮目スコアーと実績検証
まだ作りこみ中で、PGには2枚目無し。シスコは直接PDFに飛ぶ。2枚目の「潮目スコアーと実績検証」を見て的中率を確認してほしい。
*バンカメ:あまり参考にならない
*ディズニー:最後の買い潮目以外は売り場も含めて及第点か
*AT&T:まあまあ?
*シスコ:売り場ははずれ、買う場はまあまあ。

株価トレンド転換点予測モデルレポート(個別銘柄)

③潮目ファインダー(株価トレンド転換点予測モデル)個別銘柄管理表
弊社では代表的な指数に加え個別銘柄とETFで50銘柄ほどカバーし始めた。そしてそれらの管理表もまたウエブサイトに掲載している。クリックしても精細度が低く見難いので現在改良中。以下はその一部。実はこれがそこそこ当たっている!この10月10日に多くの銘柄が買の転換点「」がフラッシュした。URLにジャンプ

④ナスダック100時価総額上位20銘柄の直近パフォーマンス
眺めていて面白いので今週も紹介する。表の見方は簡単でナスダック100構成銘柄のうち時価総額上位20銘柄のパフォーマンスを列挙した。QQQ(ナスダック100のETF)となじみの個別銘柄投資とで、どちらが儲かっていたかが分かる。

2016年からの4年弱でQQQは71%上昇した。しかしマイクロソフトやアップル、アマゾンは軽く2倍以上になっている。ただし個別銘柄投資でQQQに勝てる確率はざっくり半分。この確率をどう見るか?ただしハズレ銘柄でもパフォーマンスはそれほど悪くないので救いはある。

ここでも大事なのは、自分の株式資産がこの4年で7割増えているのかをチェックすること。

⑤(実験中)運用実践の報告:
① ナスダック100+キャッシュ=100%
② ナスダック100(76%)+ゴールド(24%)
の2手法。
付表左の青線は、付表右の組み入れガイダンス(直近85%強)に従った運用手法のパフォーマンス。青線も赤線も相場の上昇局面では若干出遅れるが、下降場面では踏ん張りが期待でき、長期ではリスクリターンでナスダック100だけよりは優れた運用成果が期待できる。
ただしスタートが9月23日でまだ日が浅く、相場の変動幅も少ないので特段のメッセージはない。


右側:赤線がヘッジしたポートフォリオ。青線はナスダック100指数
左側株式と金:青線=金、赤線=ダウ、グレー=ダウ:金=7:3の合成ポートフォリオ

箸休め
「日本に伝えられるイスラームに関する情報の多くは欧米のメディアを通して持たされるもので、この中にはイスラームとイスラーム教徒に対する偏見や蔑視、無理解を含んでいるものが少なくない。」塩尻和子筑波大学名誉教授(イスラム研究)

ある団体の講演で塩尻先生はこう切り出した。この講演は元商社マンの友人の紹介。彼と一緒にここ数年で中東諸国に何度か足を運んだ。その都度「百聞は一見に如かず」を経験し現地と日本の報道アングルの違いに気づきを貰った。世界情勢を読み解く上でイスラームの重要性は広く認識されている。ただし正確な情報収集は簡単ではないことを実感している

マーケットや資産運用業界も同様だ。我々が接するマーケット情報はある意図をもったフィルターがかかっていると思ったほうがいい。ただし受け手の我々も聞きたい情報にだけに耳を傾けがちだ。中東情勢や資産運用に限らず、情報の真贋と価値の見極めは我々受け手次第ということだろう。

⑥アップデート:お告げ S&P500指数
9月3日
長期見通し:11月7日頃まで上昇、11月19 – 22日までに押し目を形成し反転、12月1日まで堅調な上げ、12月中旬まで続くも、その後は中旬波乱、月末回復。

直近10月8日(月)
主要指数は10月中旬、下旬の潮目(=買いの転換点)を経て、月末頃から上昇か』
10月は中旬も含め複数の潮目がみられ、早ければ中旬か下旬に反転(買い場)の可能性。下旬の潮目を起点に11月上旬まで上昇し、その後はジグザグ。

11月中旬から再度買い場が訪れ12月月初まで堅調な上げ。12月中旬はやや調整し下旬に買い場を形成される。その後上昇軌道に復帰し12月末高、2020年1月高へ。

“鬼(『バロンズ拾い読み』)に金棒(お告げ)”


金棒(お告げ)の予測再び炸裂!長短金利が株式市場をプラスにサポートする状態が続きそうなので、目先はジグザグあっても相場は年内強そう。お告げ本舗の店主は“売り方は焼かれる!”と、阿鼻叫喚の地獄がイメージできる。さすが証券出身、響きが今更ながら新鮮だ!

ところで皆さんは今年のニーサはもう買い終えただろうか?S&P500ETF(東証1557)の3万円以下はもうないかもしれない。ありがとうアメリカ株式

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『バロンズ拾い読み』編集人 川田重信

⑦おまけ
① 編集後記の配信をご希望の方、ウエブサイトの「メール配信登録」からどうぞ。お名前と読み仮名、連絡先の電話番号を頂いています。

② 投資手法の情報共有ミーティング
「一緒に資産形成を考えたい、私の運用手法を知りたい方?連絡頂ければ勉強会することも検討」。こうお知らせしてから何人かとお会いした。

先週お会いした方は、その運用手法が私とほぼ同じ。投資歴は20年以上で日本株でも好成績を収められたと思う。ただし研究と研鑚を重ねてこの数年は米国株式重視の運用を実践中とのこと。当然ながらパフォーマンスは良好でお聞きする限りリスク管理も万全だ。お話ぶりから相場の荒波を乗り切る感情コントロールにも優れている方だろう。こういう人がたくさん出てきてほしい。それにはまず投信の食い散らかしや仕組債投資の見直しから。

また「当方、性格的に極端に打たれ弱いので」が効いたのか、お問い合わせの方々は皆さん、チョー感じの良い人。良かった!事前に言っといて。

情報共有ミーティングにご興味のある方、今後もご連絡お待ちしています。ただし下記の方々はやはりご遠慮ください。
*冷やかし(あまりにも少額資金しかない方=額に汗して働くべき人)
*高学歴者にありがちな「自己知識のひけらかし」や「難解な専門用語を羅列」するのに投資実績が数字で残っていない。
*「(無意識、無自覚な)マウンティング」
*「(早い話)暇人の暇つぶし」
そして日本人男性に多い
*「儲かった時だけ覚えている健忘症的投資自慢」

などには付き合いませんので、よろしくお願いします。

191014 バロンズ編集後記(印刷用)