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■概況
週の前半はISMの製造業景況感指数で売られたが、後半は利下げ期待の高まりでかなり戻した。週間でS&P500は0.3%と小幅に下落、ダウは0.9%安となりこれで3週続落。一方でナスダック総合(+0.5%)とナスダック100(+0.1%)は3週続落を断ち切った。(付表②)

■『バロンズ拾い読み』目次
1. 新たなブローカー戦争【証券ブローカー】
2. IT業界を支える一社【TSMC】
3. 経済指標と利下げ期待から乱高下【米国株式市場】
4. 拡大するバッファーETF【上場投資信託】
5. ウィーワークIPO中止の教訓【インタビュー】
6. FRBが景気拡大を確実に【コラム】
7. 正念場【株式市場展望】
8. 5Gの当面の勝者は中国か【ハイテク】
9. 防御の強化策【債券投資】
10. 今週の予定【経済関連スケジュール】

■今週のカバー
【証券ブローカー】「先週、ほぼ全ての大手証券ブローカー(チャールズ・シュワブ(SCHW)、イー・トレード・ファイナンシャル(ETFC)、インタラクティブ・ブローカーズ・グループ(IBKR)、TDアメリトレード・ホールディング(AMTD))が株式売買手数料をゼロに引き下げた。アナリストは、こうした企業の業績予想を下方修正し、勝ち組と負け組を見極めようとした。」これらの中ではチャールズ・シュワブの優れた経営戦略に焦点を当て同社の強みを強調している。ただし業界は競争激化が必至で人員削減や業界再編の動きもある。ちなみにこれらの銘柄は、先週14%(SCHW)~28%(AMTD)下落した。

■注目記事
2番【TSMC】は台湾積体電路製造(TSMC)の推奨記事。同社は技術的に世界最先端で米中貿易戦争も同社には追い風との意見。実際に株価はこの1か月で10%上昇し、10月1日には史上最高値を更新した。

4番【上場投資信託】バッファーETFはいわゆる仕組み債をETFにした商品。ある一定の損失(バッファー)は保護されるがその代りアップサイドにも上限がある。例えばS&P500がベンチマークの商品でバッファーが30%ならアップサイド上限は7.7%。つまりS&P500が10%上昇しても投資家のリターンの上限は7.7%。米国株式の長期上昇に賭けるなら不要な商品だが、すべての投資家行動は長期かつ理性的はない。

6番【コラム】■ ウォーレン上院議員が優勢
「今やウォール街は、エリザベス・ウォーレン上院議員が大統領候補になることを非常に真剣にとらえる必要がある。バーニー・サンダース上院議員は、動脈閉塞の手術を受けたことで先週半ばに(賭けの)オッズが大きく低下。同上院議員の入院が報じられた2日にはダウ工業株30種平均(NYダウ)は約500ドル下落。これはウォーレン上院議員が民主党進歩派の支持を確実にすると考えられて、賭けにおける指名獲得のオッズが50%超へ跳ね上がったためだ。」

「独り言」に行く前に
また愚痴るけど、日本の伝統メディアの米国株式情報は読んでいて資産が増える気がしない。『バロンズ拾い読み』とはそもそも作成の意図、当事者の意識、精神、心意気、投資情報としての重要性もまったく違う。何を考えて記事書いてんだか?心底そう思う!なんだか「言ってはいけない」シリーズになってきたかな?

■出戻り証券マンの独り言:調子にのってもういっちょ!
先週、このコラム「日本人シニアの投資姿勢を糺す!もっとリスクをとって刺激的な毎日を!」は反響があった。随分好意的なコメントをいくつも貰った。そこで調子にのってもうイッチョ!

これまでのセミナーや面談を通して感じたり思ったりしたことを整理すると;
① 自分の資産運用なのに運用成果に無頓着。とにかく経過と結果を数字で押さえていない。
② 中途半端なリスクテイクが多い。特に“投信の食い散らかし”が目立つ。個別銘柄も日本株投資の悪癖で短期売買が多い。
③ 随分無謀なリスクテイクも散見。日本株の個別1本釣りで大化けを狙う手法や仕組み債の継続投資。この中には高金利通貨国の高利回り債も含まれるかと思う。

運用で成功するには “投資対象の断捨離”が重要だと思う、具体的には;
① 投資対象は通常は債券と株式、そしてそれらの国内外の4種類が基本形だろう。しかし個人投資家に国内債は不要だし、株式も米国以外は不要(異論はおありでしょうが)。
② 無駄を省く:手数料の節約や管理の省力化は投資対象から投信や仕組み債を排除することで大幅に改善できる。

つまり投資商品はETFと個別銘柄そしてドル債だけ!これ以外は概ね“運用パフォーマンスの足をひっぱり、コストを増やしそして運用管理の負荷を高める”。この単純な事実に気づくと目移りが無くなり運用手法や管理がぐっとシンプルになる。

また運用成果は年率10%が当面の目標になると思う。ただし単年ではなく2~3年のスパンで年率10%と考える。これは付表③を見てもらえば納得してもらえるはずだ。10%で物足らない?こういう人は米国株式を信じるなら単純にレバレッジを掛ければいいと思うし自信があるなら個別銘柄に賭ければいい。

今年の運用成績:株式資産が20%増えているか?
ところで今年、株式部分の運用パフォーマンスが年初来20%以下の人は運用が間違っている!と言っていい。(言い過ぎか?)というのも主要指数と適当なハイテク銘柄を買ってただ持っていれば20%は達成していないとおかしい。私のように昨年はマイナスだった人も今年は良好なはずだ。(付表④(*))

(*)参考情報:ナスダック100時価総額上位20銘柄の直近パフォーマンス
「年初来→直近パフォーマンス」と「1年前→直近パフォーマンス」の2つ。
リストにはなじみの銘柄が並ぶ。どの銘柄を選んでも持ち続けていれば良好なパフォーマンスで、QQQにもそれなりの勝率だ。ただし売買を繰り返すとパフォーマンスは劣化する。

毎日、証券口座にある資産額をエクセルに打ち込み、ベンチマーク(S&P500やナスダック100)とのパフォーマンスを比較する。そうすることで自分の運用の無駄、機会損失、感情制御の難しさに気づく。そうなると米国株式中心の運用においては“何もしない”、“動かない”ことが重要だと自覚できる。その時点で年率10%リターンの準備完了だ。

管理が面倒なら対面証券マンに助けてもらう!
ところで、ここまでの議論を受けて、現時点の自分のポートフォリオ(証券投資全資産)のパフォーマンスが頭に思い浮かぶだろうか? パソコンや仕事がネックでそこまで時間が割けないのなら運用管理を対面の証券マンに手伝ってもらうのはどうだろう。ある程度の資産があり手数料を払うつもりなら彼らも引き受けるのではないか。ただしその見返りに投信や仕組債の購入を囁かれても断る勇気が必要だ

その意味で残高試算に1%賦課する楽天証券の「管理口座コース」は検討の余地がある。資産1億円で年間100万円、月額8万円だ。その対価を払って手数料がほぼゼロの商品で運用すればいい。運用成果が1%改善すれば100万円。2%なら200万円のバリューだ。投信の手数料に年間いくら払っているかを足し合わせたことがあるだろうか?早速、運用報告書をひっくり返してみてほしい。

運用実践の報告
実験中のポートフォリオの途中経過:①ナスダック100+キャッシュ=100%、②ナスダック100(76%)+ゴールド(24%)の2種類。まだ始まったばかりだから何とも言えない。(付表⑤)

箸休め
労働の定義:西洋では「苦役」で日本では「神事」で余暇よりも賛美される?
ある著名エコノミストのプレゼン資料に「西洋の特徴は*一神教*事実上の身分制(エリート主義)、とあって*労働は「苦役」(キリスト教の「原罪」)とある。一方、日本は*多神教、*平等、*労働は「神事」で余暇より労働を賛美、とあった。

小室直樹「日本人のための経済原論」(2015年発行)p61に「資本主義の精神の根幹の一つは、目的合理的経営と目的合理的労働である(因みに、もう1つは経営と労働が救済(Salvation)のための方法となることである)とある。西洋全体だと「労働は“苦役”」とみるのが普通なのだろうか?人口の約半分をプロテスタントが占める米国の場合、その経済的繁栄と株式市場を「苦役」で説明するのは難しい。それとも「苦役」の犠牲の上にあの株価上昇があるのだろうか?苦しいことがそれほど長く続くものだろうか?少なくとも経済をけん引するリーダー層にとって労働は「苦役」ではなく「救済」であり「喜び」ではないか。もっというと「労働」という漢字が意味する行為とは違うと思う。

【労働】《名・ス自》体を使って働くこと。特に、賃金・報酬を得るために、体力や知力を使って働くこと。

ところで日本の労働が「神事」はなんとなく分かる、生産性や成果よりもそのプロセスが大事だ。労働を「賛美」?「賛美」より「求道」であり「我慢比べ」かな、多くの日本人にとっては?

アップデート:お告げ S&P500指数(付表①)
9月3日
長期見通し:11月7日頃まで上昇、11月19 – 22日までに押し目を形成し反転、12月1日まで堅調な上げ、12月中旬まで続くも、その後は中旬波乱、月末回復。

9月30日(月)
*10月上旬にかけて調整するが、中旬は何度か反転を試みる。
*本格反騰は10月下旬からだがそれが11月上旬まで継続し、その後はジグザグで推移。
*11月は中旬以降に切り返す場面が見られそれが月内は続こう。
*次の反騰局面は12月下旬ごろからでその基調は翌年1月中旬まで続く。

“鬼(『バロンズ拾い読み』)に金棒(お告げ)”
金棒(お告げ)の予測は依然として的確だ。どこまでこれが続くのだろう。実はお告げ本舗では米国金利の予想もしている。その一旦を紹介すると「10年債と2年債の金利が直近相場のようにそろって低下する、つまりイールドカーブ全体が下方にスライドする。その後年内メドには10年債金利が2年債よりより高く上方にスライドする」という。つまりイールドカーブのスティープ化だ。これは景気や企業業績の回復を示唆している可能性がある。これも、というかこれが年末にかけての米国株式の高騰の推進力ではないか。「外れるまで当たる?(*)」ありがとうアメリカ株式

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『バロンズ拾い読み』編集人 川田重信

(*)ヤンキース ヨギ・ベラの迷言?http://g-times.jp/yogi-berra/

おまけ
① 編集後記の配信をご希望の方、ウエブサイトの「メール配信登録」からどうぞ。お名前と読み仮名、連絡先の電話番号を頂いています。

② 投資手法の情報共有ミーティング
「一緒に資産形成を考えたい、私の運用手法を知りたい方?連絡頂ければ勉強会することも検討」。先週こうお知らせしたら、何人かの方から連絡を頂いた。これは有難いことで「私にもまだ社会に居場所がある」と嬉しくなった。

また「当方、性格的に極端に打たれ弱いので」が効いたのか、お問い合わせの方々は皆さん、チョー感じの良い人。良かった!事前に言っといて。

情報共有ミーティングにご興味のある方、今後もご連絡お待ちしています。ただし下記の方々はやはりご遠慮ください。
*冷やかし(あまりにも少額資金しかない方=額に汗して働くべき人)
*高学歴者にありがちな「自己知識のひけらかし」や「難解な専門用語を羅列」するのに投資実績が数字で残っていない。
*「(無意識、無自覚な)マウンティング」
*「(早い話)暇人の暇つぶし」
そして日本人男性に多い
*「儲かった時だけ覚えている健忘症的投資自慢」などには付き合いませんので、よろしくお願いします。

付表①

付表②

付表③
S&P500指数:年初の値と年間騰落率(~2005年)
ドル・円/月中平均(1990年以降)

付表④ナスダック100(QQQ)構成上位20銘柄の株価パフォーマンス

付表⑤ ヘッジ型ポートフォリオ2手法のイメージ図

右側:赤線がヘッジしたポートフォリオ。青線はナスダック100指数
左側株式と金:青線=金、赤線=ダウ、グレー=ダウ:金=7:3の合成ポートフォリオ

運用実績 9月23日スタートなのでまだなんのメッセージも読み取れない

付表⑥

付表⑦