■概況
随分ハデに下げた。主要指数はダウが月曜日にわずかにプラスで、その他の指数(S&P500で週間3.1%、ナスダック総合は3.9%、ナスダック100が4.0%)は5日間毎日下げた。(チャート④)S&P500とナスダックは昨年12月21日終了の週以来最も下落した。これで6月中旬から下旬の水準なので1か月以上逆戻りした格好だ。それでも年初来ではS&P500で16.96%、ダウは13.54%ナスダック総合20.63%でナスダック100が21.53%上昇している。(チャート③)

10年国債の利回りは週初の2%超から1.843%にまで急低下(23bpt)したが、この下落幅は2012年以来とのことで環境の不透明さを物語っている。米中貿易問題は今に始まったことでもないが、市場はパウエル議長と歯車が合わない印象がある。さりとてグリーンスパン元議長のように結果的に市場迎合になるのも見たくない。

『バロンズ拾い読み』目次
1. 小売業界の試練【小売銘柄】
2. 業界シェア1位でも株価は割安【HP】
3. 割高でも依然として魅力あり【公益株】
4. 気候科学者の投資【投資手法】
5. S&P500指数は週間ベースで今年最大の下落【米国株式市場】
6. 新規関税の発表が市場動向を支配【コラム】
7. 強気派の根拠【アップル】
8. 実現可能な最大市場規模に注目【TAM】
9. 債券投資に注意【インカム投資】
10. 今週の予定【経済関連スケジュール】

■今週の記事
カバーは【小売銘柄】、米国での小売売上高は今年3.5%増の予想、失業率や消費者信頼感といった環境も良好だが今年すでに7567店舗の閉店が発表されている。苦境の原因は、先々週(7月22日)号の【フェデックス】【ターゲット】でも詳しく取り上げたように、アマゾン(AMZN)、eコマースなど。また、単純に店舗が多過ぎるという点も。小売り銘柄勢ぞろい:ディスカウントストアのTJX(TJX)バーリントン・ストアーズ(BURL)1ドルショップのダラー・ゼネラル(DG)ダラー・ツリー(DLTR)、スポーツ用品のナイキ(NKE)アンダーアーマー(UAA)ルルレモン・アスレティカ(LULU)、食料品でクローガー(KR)グローサリー・アウトレット・ホールディング(GO)など。

4番【投資手法】は、気候科学者である個人投資家の資産形成に関するインタビューだ。「債券や不動産、各種ファンドへの投資は理想をある程度諦める一方、オンライン証券会社で個別銘柄のポートフォリオを組むような際には、自分の仕事や価値観に沿ったビジネスを中核とする銘柄を選ぶ」

6番【コラム】
CMEグループのフェドウォッチによると、フェデアルファンド(FF)金利先物市場は、9月17~18日の次回FOMCでのさらなる25bp利下げの可能性を99%と織り込んでいる。また、FF金利誘導目標の1.5~1.75%またはそれ以下の水準へのさらなる利下げの可能性は74.8%。さらに、今回の関税の額(今年の税収は1380億ドル)は、昨年の減税が2019年に及ぼした恩恵(1220億ドル)を上回る。

1971年以降の大統領選挙の前年では、7月から10月にかけての期間が最悪の4カ月となる。ダウ工業株30種平均(NYダウ)とS&P500指数は7月にピークを迎え、その後数カ月はボックス圏で10月に下落し、10月末のハロウィーンの時点では損失になる傾向にある。そして両株価指数は年末にかけて上昇。ナスダック総合指数も同じパターンをたどるが、変動はより大幅で、年初にかけての上昇率も高い。

■出戻り証券マンの独り言:お告げ爆当たり!直近(7/31)のお告げ”(チャート①)
7月8日:19日頃以降はもみ合いで、その後8月7日までに高値を目指しその後持ち合い。8月15日に底値潮目で8月末高。9月に入ると保ち合いで3指数は9月7日ころに潮目(買い場)形成。
7月31日(直近):8月初旬のNASDAQ100 の動きは、やや調整が大きくなる可能性
ダウ&SP500は7月末から8月初旬にかけて短期間(2~3日)戻るが8月7日より保ち合い/調整。8月15日前後に底値潮目も形成、その後8月末高。
9月最初は保ち合い、3指数は9月9日前後に潮目(買い場)で9月20日まで堅調。9月末にかけて(買い疲れで)保ち合い。
10月最初は方向感を失い、日柄調整を経て複数の潮目を形成、金利上昇と合わせ10月28日頃の底値潮目を起点に11月7日頃まで上昇、その後底値潮目を11月19日形成し反転。

お告げに従えば先週は「一旦スピード調整」のはず、実際は7月26日が高値でその後のスピード調整が大きすぎた。特に“ナスダック100急落の可能性”はドンピシャ。この後は「7日から保ち合いで反転は8月15日頃」なので今週と来週の前半までは我慢か?

さてまたトリビア!ナスダック100は週初から毎日5日間下げたことは過去に25回。ではその後の展開は?下記のテーブル(チャート②)で確認してみて欲しい。ところで今更ながらだけど2000年のITバブル崩壊時には25%下げたこともある。さらにその後もド派手な下げを演じている。上げはジリジリ、下げはドカン!が株の常?ありがとうアメリカ株式

『バロンズ拾い読み』編集人 川田重信

チャート①

チャート②ナスダック100、週初から5日間下落の後?(同指数は1985年2月開始)

 

 

 

 

チャート③

 

チャート④ 先週のS&P500と10年国債利回り