■概況
続伸。S&P500は1.8%高、ダウは1.5%、ナスダック総合指数は1.8%上昇した。先々週S&P500の2.8%高があった直後で、週間ベースでは7月以来の2週連続高。ちなみに8月は最終週を除き全てマイナス。S&P500の直近2979は7月末の2980以来の水準。史上最高値は7月26日(金)の3026。(付表②、③)

■『バロンズ拾い読み』目次
1.各国の高齢化をめぐる事情【高齢化】
2.モメンタム株【ファクター投資】
3.危険信号に敏感であれ【企業会計慣行】
4.配当株ファンド比較【配当株投資】
5.崩壊を防ぐには【世界経済】
6.通貨市場【インタビュー】
7. S&P500指数は8月以降のレンジ相場を上に抜ける【米国株式市場】
8.株式よりリスクが高い債券【コラム】
9.アスレジャー銘柄に注目【アパレル銘柄】
10.今週の予定【経済関連スケジュール】

■今週の記事
①カバー【高齢化】
世界の高齢化を一番先取りしているのが日本でその取組みに紙面の多くを割いている。小見出しの英文は”Japan A Guide to Working Longer”なので就業時間も長いけど、卒業もまた遅い!というか私含めて「卒業予定無し!」に美徳と感じる人が多いのが日本ではないか。もっとも米国でもバフェットに限らずベテラン著名人の活躍ぶりはつとに有名だ。

さらにここも英語原文だが、日本人が高齢になっても働き続けるのは”Social engagement and a sense of ikigai”と「生き甲斐」が英語になっていた。弊誌では「社会参加と生き甲斐」としたが、ここはやはり「社会参加と“生き甲斐”」ぐらいか。もう”ikigai” は英語になっているのか。

その後で退職資金の調達指針で優れている豪州、さらには長期ケアの政府方針のモデルケースとしてスウェーデン。そして最後に人口大国の中国は「2030年には、現在の米国の人口を超える3億6000万人が60歳超に」

3番【企業会計慣行】本来の企業の姿を歪めるテクニックを5つ
「ウォール街のちょっとした秘密」とは「企業は決算報告書のドレスアップが好き」なこと。そして許される範囲のそららの会計慣行が投資家を混乱させる原因になる。その5つのテクニックとは
① 期間費用の過剰な資産計上
② 会計上の引当金
③ 利益の調整
④ 減価償却
⑤ 年金会計の仮定

2番【ファクター投資】
昨年末に、それまでの3カ月間でパフォーマンスが最も良かったS&P500構成の10銘柄に投資したら現時点で32%の上昇。一方でPER最低水準だった10銘柄の平均上昇幅は12%。そこで「株価モメンタムがありながら割安」な3銘柄を紹介。
① 米国最大の医薬品卸売業者マッケソン(MCK)
② 通信大手AT&T(T)
③ 住宅建設大手DRホートン(DHI)

4番【配当株投資】
バンガード増配株式ETF(VIG)とプロシェアーズS&P500配当貴族ETF(NOBL)
バンガードのETFは年初来8月末までに22%上昇、一方でプロシェアは16%。違いは前者の9%がテクノロジー銘柄で後者は2%未満。

8番【コラム】で「欧州の高配当利回り銘柄」の投資の可能性に言及した箇所がある。
そこのくだりで「バイロン・ウィーン氏は20年以上も前、欧州が広大な屋外博物館になる危険があると書いており、その警告は先見の明があると判明した。」
過去30年ほど欧州の政治の争点や経済を眺めているけど本当にそう思う。日本人が歴史や文化的な憧れで投資しても、“観覧料”は取られるけど投資リターンは期待するほうがおかしい。債券投資だな、あそこは。

10番【経済スケジュール関心の薄い今年の新型iPhone、来年の5G対応モデルに期待
「5G対応モデルの発売が来年になりそうなことを考えると、今年発表されるiPhoneは場つなぎ的」。ただし日本のメディアが伝えないのは
*次回の買い替えサイクルの起爆剤
*9月の調査では、iPhone所有者の23%が5Gモデルに対して1200ドル払っても良い
*10日のお披露目は退屈、ただし2020年年末まで昼寝しないように。

■出戻り証券マンの独り言:
①TV出演とお告げ(=「潮目ファインダー」)
先週は2日連続でテレビ出演。3日(火)が日経CNBCで4日(水)がストボ。そのどちらでも「潮目ファインダー」を使った株式トレンド転換点予想、つまり”お告げ“を取り上げた。

日経CNBCではS&P500指数の他に保有銘柄を1つ俎上にあげた。というのも、出演前週の打ち合わせ時点でその銘柄を「潮目ファインダー」で分析結果を解析すると「売りシグナル」が点灯。そこで番組前日に同社株を一部売却。ただし後で我々の読解スキルが不十分と判明し慌てて買い戻した、読解にはもう少し修業が必要なようだ。

さて番組中、トレンド転換の日付まで“高らかに宣言”する大胆予想なので番組関係者には少し戸惑いも感じられ、番組終了後「番組として一線を超えているのか?」との声も。それでもやはり“お告げ”は当たっている。

②「米国株式の優位性」を全面に出すと友達を失う?
最近、証券、運用関係者で勉強会。議論が煮詰まったところで、私の投資対象が米国株式だけと“告白”したところ、日本株のファンマネが「つまりは、日本に弱気なのか?」と怪訝な顔。「住むにはいい国だけど、投資するなら米国と思うが」、加えて「米国の個別銘柄ピックで指数に勝つのは至難の業」と続けると「それではこの方に失礼では」とたしなめられ、一瞬空気が強張った。そう相手は日本株がめしのタネの人ばかり。30年前からこんな場面ばかり。「すいません、もう米国株式のことは言いませんから」。でも今の心境は「いいや、もうどう思われても、忖度ヤメ!」

③テレビ視聴者と個別面談
会社に突然電話があり「いつもでテレビを見ているが今度会いたい」と。お会いしてひとしきり話終えると「取引証券を(対面大手の)A社から(同じく対面大手の)B社に変える」。あれ?大手対面証券の営業員評価基準はどこも似たり寄ったりなので営業員のインセンティブにも差はない。そうなるとPCが使えず証券知識に乏しいこの高齢者と営業員のやり取りは想像に難くない。面談の最後ではB社営業員への応対方法をアドバイスした。上手く躱(かわ)してくれればいいが。

④「潮目ファインダー」米国個別銘柄チラ見せ編:ディズニー(DIS)(付表④、⑤)
先週のアップル(AAPL)に続き個別銘柄のチラ見シリーズ。過去の検証はやはり的確に相場の転換点を捉えていると思う。では今後3か月では?
分析相場コメント:
「9月半ばまで保ち合いが続くが、9月後半から緩やかながら上昇局面に入ると予想される。その間10/28と11/21に潮目があり、押し目買い場がある。」
ここでも相場全体の趨勢や他の銘柄と同じくやはり、10月28日頃が1つの転換点との予測だ。一体何が起きるのか10月28日(月曜日)?

⑤お告げ:S&P500指数(付表①)
8/26のお告げ
9月最初は保ち合い、3指数は9月9日前後に潮目(買い場)9月20日まで堅調。9月末にかけて(買い疲れで)保ち合い。
10月:日柄調整、複数の潮目 、 10月 28 日頃 の 底値潮目 を起点 に 11 月 初旬にかけて上昇。
長期見通し:11月7日頃まで上昇、11月19 – 22日までに押し目を形成し反転、12月1日まで堅調な上げ、12月中旬まで続く。上げの中心はダウ、NASDAQとなりそう。

直近(9月3日)
3指数は9月5日前後に買い場、9月20日まで堅調、9月末まで調整または保ち合い
10月は日柄調整、複数の潮目、10月28、29日頃の底値潮目を起点に11月初旬にかけて上昇。

長期見通し:11月7日頃まで上昇、11月19 – 22日までに押し目を形成し反転、12月1日まで堅調な上げ、12月中旬まで続くも、その後は中旬波乱、月末回復。

米株投資における“鬼に金棒”とは
“お告げ爆弾”炸裂だ!先々週まで「9月の反発は9日頃から」とのご託宣だった。それが2日に出た最新の“お告げ”では「5日から反騰」と。ところが実際は4日(水)から上昇し始めた。

9月の季節性や視界に入る不透明感を考慮すれば“買いの手”は出しにくい。まして商い低調な日本市場の空気に馴染んでいれば、米国市場もまたかくありなんと“日本人語”(=日本人が日本語で考えること)するのが日本人。しかし投資の中心はやはり米国。だから日本の空気ではなく米国の“本当”を読まないと。『バロンズ拾い読み』(=鬼)を一方の手に、そしてもう片方には“お告げ”(=金棒)を。これを米株投資の“鬼に金棒”という。ありがとうアメリカ株式

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『バロンズ拾い読み』編集人 川田重信

編集後記の配信をご希望の方はcontact@exetrust.co.jpまでご連絡ください

付表①

付表②

付表③


付表④ ディズニー(DIS):年初から8月10日までの「潮目ファインダー」の実績

付表⑤ ディズニー8月下旬から12月初旬までの「潮目ファインダー」予測