■ 週間の下落率としては2008年10月以降で最大

先週、主要株価指数は大きく下落した。ダウ工業株30種平均(NYダウ)は前週末から12.4%安の2万5409ドル36セントとなった。S&P500指数の下落率は11.5%、ナスダック総合指数の下落率は10.5%で、それぞれ2954.22と8567.37で引けた。3指数とも週間下落率としては2008年10月以降で最大となった。つまり、S&P500指数は4カ月以上かけた値上がり分をわずか7営業日で吐き出したことになる。なお、小型株のラッセル2000指数は一週間で12.0%の下落となり、1476.43で週末を迎えた。

市場の急落の原因がコロナウイルスにあるのは間違いのないところだが、ウィルスだけでなく他の要因も働いている。先週、株式市場が調整局面入りしたことを受けて、10年物国債の利回りが再び低下、利回りは一時1.11%をつけ過去最低を更新した。昨年注目を集めた逆イールドとそれに伴う景気後退リスクの可能性が再び意識されることになるだろう。ちなみに、サプライ管理協会(ISM)の製造業景況指数は企業活動の低迷を示す50を下回ったり、求人労働異動調査(JOLTS)の直近データである12月の値が2年ぶりの低水準となるなど、景気鈍化の兆しを示唆する指標も出てきている。

一方で、パウエルFRB議長は28日午後に公表した声明で、新型コロナによる経済活動へのリスクに言及し、「経済を支えるために適切に行動する」と述べている。市場は早期の利下げの可能性を示唆したと受け止め、週末引け際の相場は下げ幅を縮めた。今後も景気動向とFRBの金融政策からは目が離せない。