3. ナスダック100を使ったポートフォリオ【運用実践①】リスクを抑えることで成功する長期資産形成</2>

■相場攪乱


ナスダック100(NDX)を使った2つのポートフォリオ「①QQQ+キャッシュ=100%」と「②QQQ(76%)+ゴールド(24%)」の運用を実際に行いながらリスク耐性の検証を行っている。QQQ(インベスコQQQトラスト・シリーズ1)はNDXに連動する米国の上場投資信託(ETF)である。

キャッシュと組み合わせたポートフォリオ①のリターンは+7.29%と前週末から12.57ポイントの大幅低下。実は、相場の急落局面でQQQ組入比率ガイダンスに沿ったポジション変更が完全には行えなかった。QQQ組入比率ガイダンスは、前週末(3月6日)に89.83%と多少低下しながらも90%前後をキープしていた。その時点でポートフォリオ①のQQQ実質組入比率は92%弱と乖離は大きくなかった。ところが、週明け以降ガイダンスが低下し、3月11日木曜日には57.77%まで急落した。その間、ポートフォリオ①の実質組入比率は90%強となっており、この乖離で相当棄損してしまった格好だ。機動的にポートフォリオのリバランスを行う難しさを痛感した。

金と組み合わせたポートフォリオ②のリターンは+0.97%と、前週末から8.16ポイント下落するもプラスを維持。同期間のNDXのリターンは+2.26%と6.84ポイント下落にとどまっている。今回は株価が急落するだけではなく、金価格や債券価格も従来の法則に当てはまらない動きを見せている。かくも急激な相場乱高下は、市場を攪乱させているということか。(まだ終了したわけではないだろうが)今回の一連の相場で改めて確認できたことは、ナスダック100が、ダウやS&P500よりもリスク耐性が強かったということだ。それは収穫である。

9月23日~3月13日のパフォーマンス比較


組入比率ガイダンスは、株式会社金融データソリューションズのトレンドシグナル®に基づくファンド運用支援データの1つであるRISKON組み入れ比率より算出されるもので、簡単に言うとQQQの日々の動きをベースに、リスク・リターンで考えた場合のQQQと安全資産(キャッシュ等)の最適なバランスを導いてくれるものだ。長期資産形成成功のカギは、目先のリターン極大化(投機)ではなく、リスクをいかに抑制できるか(投資)、ということだと考えており、その意味で組入比率をコントロールすることは非常に有効な手法であろう。

チャートの見方:ベンチマーク(NDX)に対する手法➀(青線)と手法②(赤線)のパフォーマンス。両手法とも相場の上昇局面では若干出遅れるが、下降場面では踏ん張りが期待でき、長期ではリスク・リターンで「ナスダック100のみへの投資」よりは優れた運用成果が期待できる。付表右は手法①における組入比率ガイダンス(青点線)と実際の組入比率(オレンジ線)。出典: NPMWEB版 『 潮目ファインダー(SHIOME Finder) 』 提供: ㈱金融データソリューションズ

チャートの見方:ナスダック100のETFであるQQQとキャッシュを組み合わせたポートフォリオ①におけるQQQ組入比率ガイダンス。ナスダック100の動きに合わせて、日々最適となる組入比率を算出している。実際のポートフォリオ運用においては、ガイダンスと常に完全一致させているわけではなく、ガイダンスとの乖離が一定程度発生した場合のみリバランスしている。出典: NPMWEB版 『 潮目ファインダー(SHIOME Finder) 』 提供: ㈱金融データソリューションズ

チャートの見方:ナスダック100(NDX)の前日からの変化率(青面)と金のETFであるGLDMの前日からの変化率(オレンジ面)を示している(左軸)。折れ線はNDXとGLDMの変化率の相関を示している。上方(数値の絶対値が大きい)ほど相関が強いことを示す(右軸)。作成:エグゼトラスト

チャートの見方:ベンチマーク(NDX)に対する手法➀(青線)と手法②(赤線)のシャープレシオ。シャープレシオは「効率係数」とも呼ばれ、リターンの大きさだけではなく、リターンを得るためにどの程度のリスクをとっているかを把握するための指標。シャープレシオが大きいほど、運用効率が高いことを示している。作成:エグゼトラスト